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2022.10.14 引退ブログ

「偶然」(瀬賀凜太郎)

平素よりお世話になっております。総合政策学部4年の瀬賀凜太郎です。
テルからバトンを受け取ることは、やはり腐れ縁を感じます。テルのブログにもあった通り、出会いは幼稚園に遡ります。長い髪の毛、太い眉毛、かつてのテルはロック・リーでした。(ナルトから失礼します) 今の風貌はほとんどマイト・ガイですが、中3の時点で貫禄が凄まじく、無口かつ険しい顔から、厳しい店の寿司職人とあだ名をつけたことも今となっては良い思い出です。大学生になって、テルがはま寿司でアルバイトを始めた時は少々驚きましたが、どことなく安心感がありました。

1年生の頃から一緒にいることが多すぎて3兄弟と呼ばれていた輝、私、金子もついに最終学年を迎え、ついに卒業ブログを書く立場になってしまいました。いや正確にはお父さんと兄弟でしたね。そろそろ本題に移ります。

「個人のキャリアの8割は、偶然の出来事によって決定される。これを計画的偶発性と言う。多分今君たちがCチームにいるのも、ここでフットサルを経験するのも、計画していたものではない。でもこの偶然を活かすのか活かさないのかで君たちのキャリアは大きく変わると思う」
今年のシーズンインでフットサル部門の監督である宮川さんがおっしゃった言葉。
私は2022シーズンを一番下のカテゴリーでスタートした。

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大学1,2年次はただサッカーをすることに必死だった。苦しくても死ぬ気で食らいついた。チャンスは掴みきれなかったものの、何度かTOPチームでプレーする機会も頂いた。
迎えた3年目、TOPチームに入ることができた。これからの活躍への決意とどことなく安堵感を抱え、毎日練習に行くことが楽しみだったことを覚えている。しかし、徐々に歯車が狂い始める。できるはずのプレーができない。練習のハードさとレベルの高さに「自分のしたいサッカーじゃない」と正当化を始める始末。神様は見ているのか、そんな時ちょうど脳震盪になり、しばらくプレーができなくなる。

私の繋いできた思いはここで完全に切れた。自分の弱さを受け入れることができず、向き合うことを避け、個人の利益しか考えられない弱さが出た。大きな挫折を味わい、部に自分自身の存在価値を見出せなくなった時、思い出したのは、1年生の頃から私の可能性を信じ続けてくれた当時のフットサル部門監督の四戸さんだった。

思えば、ただ逃げ出したかったのかもしれない。
弱い自分に存在価値を見出せなくなった末に出した答えは、誰かのためにプレーをすること。
TOPチームの選手がソッカー部という大きな組織のためにプレーしている手前、非常に情けないが、大学生活で初めて四戸さんのために本気で戦いたいと強く思った。
自分のサッカー人生を懸けて、四戸さんと共に悲願の日本一を達成したいと思った。
そんな思いから、フットサルとサッカーの二刀流を選択した。

序盤こそ上手く行かなかったものの、徐々に軌道に乗り、スタイルを確立し始めた。サッカーではフットサルでの感覚を活かした狭いエリアの崩しやビルドアップで優位性を作る。フットサルではサッカーの感覚を活かした大胆な仕掛け。自分たちなりの二刀流の答えを出せるようになった。チームとしても、大将、輝、金子が背中で見せ、夏輝や天風、雄介、今西が声を出し、晴はバテて、快は舐められる。守護神隆の存在感。(石川は速い。)過去最強だと密かに思っていた。

そして最後の全国大会、決勝の舞台に立つことができた。相手は過去に1度も勝ったことのない大阪成蹊大学。結果は残り25秒で失点し、4-5の敗戦。試合後、ひたすら泣いた。普段感情を表に出さない輝や金子が泣き、決勝戦に絡むことができていなかった下級生も泣いていた。ホテルの前で四戸さんや宮川コーチ、当時のメンバーと名残惜しさにみんなで残って話し続けたあの時間は一生忘れない。勝ち負けと同じくらい大切なものを手に入れた。

その時感じたことは、この選択をして良かったということ。結局サッカー人生を懸けて挑んだ挑戦の最後の一歩は届かなかった。だけど、自分の中で明確に変化があった。

それは、誰かのために戦うことの大切さを痛感できたこと。

最初は四戸さんのためにという思いでプレーしていた。しかし、本気でサッカーに、フットサルに取り組む中で、みんなのことが大好きになり、できる限り長くこのチームでプレーしたいと思った。そう思えば思うほど、周囲の選手と密接にコミュニケーションを取るようになり、強く要求できるようになった。いつの間にか、みんなのために戦うことが自分の糧になった。訳あって早めに始めさせてもらっていた就活でたくさん迷惑も掛けたけど、みんなのおかげで変わることができた。

今まで足りないと言われ続けた組織への犠牲心は、チームへの強い思いが源。そしてそのチームへの強い思いは、個人として本気で働きかけ、チームの良いところを探し、悪いところを修正しようとすることで醸成される。

かなり遠回りしたけど、気付けて本当に良かった。

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ここで今年の甲子園で、元プロ野球選手の斎藤佑樹選手が綴った言葉を紹介したい。

「これから先、グラウンドでもグラウンド以外でも、君をいろんな出来事が待ち受けています。僕のように、不安だらけの時期を過ごし、挫折を味わうこともあるかもしれません。それでもなんとか前を向くために必要なもの。それは、記憶だと思います。過去の栄光、だなんて言われることもあるけれど。最後まで闘い抜いた記憶は、未来を生きる大きな力になります。なんて、大舞台がすぐそこだって時に、先の話なんてされたくないか。この夏、いちばん速い球を投げるのは、君じゃない。いちばん熱い球を投げるのが、いちばん強い球を投げるのが、なんだかいちばん凄い球を投げるのが、君であってほしいと思っています」

挫折だらけの大学生活だった。サッカー人生を懸けて叶えたかった全国制覇も叶わず、早慶戦や関東リーグで活躍する理想とは程遠い現実になってしまった。現在所属するB2でのIリーグ昇格も選手としてTOPチームで活躍することも厳しくなってきた。
だけど、挫折してフットサルを選択したことでチームへの貢献の仕方を知った。足りないと言われ続けた犠牲心を見つけることができた。

多分色々な偶然が重なってこれからの自分を作る。挫折したことも、フットサルを選択したことも、思い描いた理想とかけ離れていた現実も、シーズンインをCチームで過ごしたことも、もしかしたら偶然なのかもしれない。苦しんだ自分が報われる方法はただ1つ。この偶然から未来の必然を作り出すこと。

大学サッカーで花を咲かせられなかった自分だからこそ、もうこんな思いはしたくないと一歩踏ん張れる自分に。
挫折して良かったと言える自分に。
目立たないし、全然かっこよくないけど、なんだか瀬賀にしか届けられない言葉だよねって言ってもらえる伝え手になるために。
もがいた4年間の記憶を信じて走り抜けます。

B2のみんなへ
もっとみんなとサッカーがしたい。でも俺らで戦えるリーグ戦は残り2試合。
練習を作ってくれている創太のために、支えてくれている秀太のために、全員でやろう。絶対に勝って終わろう。
雄大、テル、こーろー、最後4年の意地見せようね。
高校の時敬語だったのに、今となっては「せが、黙れ」と言ってくるようになってしまった竹内。鈴木家の意思を継ぐたか、年上なんだか年下なんだか分からないナナサ、モアイ像古川、3年はこんなもんかな。あ、足が速い石川。(石川には人を惹きつける魅力がある。スタッフとしても選手としても輝けるから自信持って!)
来年どんな立場になってもチームを優先して引っ張れる存在になってください。

1,2年生は未来の慶應を作る存在になる。そんな自覚と責任を持ってプレーしてね。ギーマチや鬼丸から、「え、瀬賀くんがそんなこと言うの?」なんて声が聞こえてきそうなのは置いといて。
みんななら大丈夫。俺が耐えきれなかったものは、みんななら軽く乗り越えてしまうかな。
特にトモキ!本当に悩める天才なんだから。尖ってないでちゃんと声出しなさい。個人的にすごく好きな選手だから、これからの活躍を楽しみにしています。
みんなずっとずっと応援してます!残り少し、走り抜けましょう!

同期へ
いつもいつも迷惑を掛けてすみませんでした。特に就活。練習を休んでしまっても頑張れと言ってくれるみんなの声が本当に支えでした。本当にありがとう。会食禁止でなかなかご飯に行けず寂しいです。いつか必ずみんなでご飯行きましょうね。

次の担当は金子和樹(4年・國學院大學久我山高)です。
ワシャワシャとカピバラのように笑うドロの横で、何故彼は高3の2月にこんなに日焼けしているのだろうと疑問を抱いていたのがつい最近のようです。そんな金子とすぐに仲良くなり、僕の4年間は彼とテルなしでは語れない程の仲になってしまいました。君は2人で取った伝説の授業を覚えていますか?睡魔に負けてしまっている私に、小テストの存在をテスト終了の10秒前に知らせ、焦る私を見て爆笑していたことを。とんでもない難易度の授業から離脱したテルの悲しそうな目を。すみません、内輪ネタが過ぎました。
炎タイプ、弱点は風。好きな食べ物はくるくるバタースコッチ。車の運転と笑いのセンス◎。捻くれているように見えて、誰よりも仲間思いな彼の熱いブログ、楽しみで仕方がありません!

《NEXT GAME》
10月16日(日)関東リーグ戦 第18節vs 城西大学 @非公開 11:00キックオフ

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