お問い合わせCONTACT
MENU

BLOG

部員ブログ

背景

2022.10.15 引退ブログ

「金ピカ」(金子和樹)

平素より大変お世話になっております。瀬賀凜太郎からバトンを受け継ぎました、環境情報学部4年、金子和樹です。
入学から多くの時間を過ごしている瀬賀ですが、彼の全てを理解するにはもう少し時間が必要です。それほど、不思議な男です。おそらく瀬賀自身、自分のことを理解しきれていないと思います。僕が知っているのは、義理人情に厚くて、何事にも真っ直ぐで、SEGAに預けりゃ心配いらなくて、サウナ・スパ健康アドバイザーの資格を持っていることくらいです。結構知ってました。やはり、彼なしでは僕の4年間を語ることはできません。辛い時、嬉しい時、色々な時間を共有してきました。卒業してからも長い付き合いになりそうです。 瀬賀との話はこの辺までにして、ブログの方に移りたいと思います。

普段ふざけている先輩が真面目に書く卒業ブログを楽しみにしていた僕ですが、いざ自分が書こうとすると、色々なことが頭を駆け巡って何を書けば良いのか困っている次第です。自分の4年間を振り返ってみると、常に「金ピカ」を探しながら、それを求める旅でした。僕はかなりの漫画・ アニメ好きなのですが、1番好きな作品は宇宙兄弟です。作中に出てくる言葉で、「今のあなたにとって、1番金ピカなことは何?」というものがあります。これは、自分がやりたいことに対して勇気が出ない主人公に向けられた言葉です。僕も、何故ソッカー部に入ったのか、何を成し遂げたいのか、色々な金ピカを探してきました。4年間を通して、何か大きなことを成し遂げられたわけでもなく、後輩たちに誇れるような先輩になれたわけでもないかなと思います。そこに明確な答えはないかもしれませんが、「金ピカ」を追い求めたその過程を、自分の言葉で綴らせていただきます。 大学の4年間で多くのことを経験させてもらいましたが、今回は、主に2つのことに触れながら4年間を振り返りたいと思います。自分勝手な文章になっているかと思いますが、どうかお付き合いください。

<Iチーム>
「金子和樹、明日からIで。」

2年の夏前、カテゴリー戦の後、全体集合で友峰さんが放ったこの言葉を今でも寸分の狂いもなく頭で再生することができる。当時4カテゴリー編成だったソッカー部において、Iチームは1番下のカテゴリーだった。頭が真っ白になり、どんなに降格の理由を聞いても納得することができなかった。高校で引退しようと考えていたサッカー、このままでは終われない、そんな思いでソッカー部の門を叩いた。TOPチームで活躍することを目標に活動していたが、なかなかTOPチームに上がれない状況に焦りを感じていた時、Iチームへの降格を告げられた。頑張るしかない、落ち込んでも仕方がないと頭では理解していても、その考えとは裏腹に自信を失っていく自分がいた。周りの同期や先輩が色々な言葉を掛けてくれたが、上を目指すモチベーションを失ったまま長い時間を過ごしてしまった。そして、いつしかTOPチームの試合で活躍する自分の姿を想像できなくなっていた。

自分への期待を失ったのはいつだろう。
Iチーム降格を告げられた時か。一緒に降格したましろが昇格した時か。この部活でお前は幸せになれないと先輩に言われた時か。自分が下手になっていることを自覚した時だろうか。

明確なタイミングなんてない。少しずつ、でも確実に僕は腐っていった。今思えば、本当に情けない。自分の評価を他人のせいにして、外にばかりベクトルを向けていた。当時、一緒にプレーしていた選手たちには本当に申し訳なく思う。選手としての評価を下げただけでなく、人としての振る舞いも間違っていた。
部活辞めようかな。そんな時だった。グラウンドマネージャーを決める時期が来た。
グラマネに選ばれれば、選手を辞めるという大きな決断をしなければならない。当時の僕たちは、ふさわしいと思う選手に投票していく形で決定することになった。自分でも覚悟していたが、案の定、僕には多くの票が集まった。12票。 ここでサッカーを辞めよう。引退してチームのために動こう。そんな思いが頭をよぎった。しかし、同期とのミーティング、対話でも選手を続けたいと言っている自分がいた。思い返してみても、なんで続けたいと宣言していたのかわからない。諦めきれない自分がどこかにいたのかもしれない。最初はなんとなくサッカーを続けたいと言っていたと思う。しかし、信頼する同期の前で宣言したことで、自分でも何かを変えなきゃいけないと思うきっかけになった。1対1で行われる対話で、お前が選手を続けたいならそれを応援したいと言ってもらった時、今からでもTOPチームを目指せると言ってもらった時、そして何より、秀太にグラマネをやると伝えられた時、絶対に諦めないと決意した。自分に期待してくれている人がいる、大きな決断をしてくれた人がいる。当時の自分にとっては、十分すぎる原動力となった。
そこで導き出した答えがフットサル部への入部だった。

<C2・フットサル>
2年の終わりにフットサルとの兼任を決めた。選手としてソッカー部に貢献するためにはもっとレベルアップしなくてはならない。そんな思いで入部した。しかし、3年生に上がってすぐにサッカーとフットサルのどちらかを選ばなければならない状況になった。サッカーを選べばフットサルはできない。フットサルを選べばサッカーはプレーできるが、1番下のカテゴリーで活動することになる。 めちゃくちゃ迷った。上を目指す決意をした手前、フットサルを選ぶことは正しい選択なのだろうか。サッカーを諦めることにならないだろうか。
悩んだ末、僕はC2・フットサルとして活動することに決めた。このままサッカーを続けていても、今までと同じことになってしまうかもしれないと考えたからだ。また、周りの人たちの力も大きい。瀬賀や天風はグラウンドで会う度に誘ってくれた。四戸さんには、絶対に後悔させないという言葉を頂いた。当時の僕にとっては、誰かに必要とされていることがとても嬉しかったのだと思う。たとえ遠回りだとしても、TOPチームへの道を諦めることにならないと考え、兼任を決意した。実際、C2・フットサルは僕を何倍も成長させてくれる環境にあった。サッカーでは、 学生コーチである横幕と自分たちらしい戦い方を模索する日々。フットサルでは、基礎の基礎から教えてもらい、毎日が新鮮だった。最初のフットサルの練習では、人が少なすぎて2対2すらできなかったことを覚えている。今までは、グラウンドに来れば練習を考えてくれる人がいて、言われたメニューに取り組んでいたが、与えてもらった環境の中で、最大限努力することの重要性と楽しさを学ぶことができた。これは、年間を通じて何度も友峰さんからご指摘を頂いた部分でもある。「サッカーとフットサル、どちらもできる環境は当たり前じゃない。多くの人の協力なしでは成り立たない。それに報いる義務がある。」カテゴリーや部を取り巻く環境にまで目を向けたことで、自分たちがいかに恵まれているのかを理解した。人間的にも大きく成長することができたと思う。 チームとして、Iリーグでは納得のいく結果が得られなかったが、関東大学フットサルリーグを制覇し、チャンピオンシップへの切符を掴んだ。最終的には全国準優勝という結果に終わってしまったが、全く悔いはなく、人生で最も充実した1年になった。負けてしまった全国大会決勝も、このメンバーで戦うことはもうないんだなと思うと、負けてしまった悔しさより、心に穴を開けられたような感覚があった。名残惜しいと思う程、僕たちは本気だったし、かけがえのない時間を過ごすことができた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Iチームでの経験、C2・フットサルでの経験から多くのことを学ぶことができた。4年になり、フットサルからは離れサッカーに専念することになった。B1で始まった最後のシーズン。B1のIリーグに2試合出場した段階で、TOPチームの練習試合に呼ばれ、翌週から関東メンバーに登録された。

3年間。長かった。ようやくここまで来た。沈んだ時期もあったし、遠回りもした。やっと、やっと辿り着いた。

関東リーグ第8節、vs東京学芸大学、25分の出場。初めての関東リーグ。
不思議と緊張はなかった。自分ならできるという自信があった。
後半38分、クロスが上がる。ボールがこぼれる。無我夢中に右足を振り抜いた。
狙い澄ました僕のポテポテシュートがゴール左隅に吸い込まれていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ありがたいことに現在でもTOPチームでプレーさせてもらっている。関東リーグの舞台でプレーするチャンスも何度も頂き、当初の目標を達成できる環境があることを嬉しく思う。それでも、現時点でチームの勝利に不可欠な選手にはなれていないと思う。メンバー外になったり、 ベンチを温める生活が続いている。でも、自分が試合に出ても出なくても、メンバーに入っても入らなくても、やることは変わらない。TOPサブでは敵役を全うし、チャンスが来たら勝利のためにプレーする。 何も諦めていない。残りの試合もスタメンで出場するために全力でプレーする。前線の後輩たち、僕はどこでもできるのでみんな最後までバチバチ宜しくお願いします。

まず、ここまで読んでいただきありがとうございます。僕がこの体育会ソッカー部で学んだことの1つが、歩み方や考え方の多様性です。ソッカー部には色々な人がいます。背景も異なれば、目指す場所が違う人もいます。多くのカテゴリーでプレーした経験や、サッカーとは違った視点でプレーした経験が、大勢の面白い人に引き合わせてくれました。みんな目標があって、成し遂げたいことがあって、それぞれの「金ピカ」を追い求めています。やはり、そこに正解はないし、色々な形があって良いと思います。苦しい時、投げ出したい時もあるでしょう。そんな時、自分が描く金色の輝きを見失わないことが重要だと思っています。最後に、この文章を読んでいる後輩たち、そして全ての人に問います。

今のあなたにとって、1番金ピカなことは何?

同期へ
まず、みんなの言葉がなかったら部活を続けていなかったと思います。いつもはかなり際どいイジリをしてきますが、優しい同期たちには本当に感謝しています。人に興味がない。みんなは僕にそう言いますが、そんなことないです。みんなのこと、大好きです。みんなと部室でふざけるのが好きです。風呂で盛り上がるのが好きです。一緒にプレーするのが好きです。抱きつかれるのはちょっと嫌いです。普段感情をあまり表に出さない僕の言葉に涙する同期たちが思い浮かびます。 残り少ないですが、全力で走り切ろう。

両親へ
色々なことで本当にお世話になりました。書けば書く程伝えたいことがまとまりそうにないので、これだけ。
2人のおかげでここまで続けることができました。ありがとう。

次の担当は岡田舜立(4年・North Shore Mariners U20/Redlands)です。出会った頃は日本語の使い方で散々な目に遭っていましたが、今ではその話術で多くの女性を口説き落としているとか、いないとか。今のところ、部室でそのコミュニケーション能力は発揮されてませんが、同期から指摘されることはそろそろなくなるんじゃないかなと思います。1番好きなプレーは前線からのプレスとかいうかなり変わった男ですが、1人では帰れないかわいい一面もあります。寂しがり屋で仲間思いな岡田が書くブログ、どんな想いが綴られているのか楽しみです。乞うご期待!

《NEXT GAME》
10月16日(日)関東リーグ戦 第18節vs 城西大学 @非公開 11:00キックオフ

WHAT'S NEW

新着情報