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2022.10.12 引退ブログ

「本気のガッツポーズ」(藤井夏輝)

平素より大変お世話になっております。
学習院が産んだボスゴリラ、大学に入り何皮も剥けまくった古川紘平からご紹介に預かりました、商学部4年の藤井夏輝です。
彼とはお互い浪人生だったため、身体を取り戻すために練習終わりによく2人で筋トレをして高め合っていました。また、彼はいじられ好きなので、これからもいじられて喜んでいる紘平を引き出していきたいと思います。
早く怪我を治してください。また一緒に試合に出ること、そしてどんなボールも収める頼もしい紘平の姿を見られることを楽しみにしています。

紘平の話はこの辺にして、とうとう卒業ブログを書く側になってしまいました。パソコンを目の前にして、とても感慨深い気持ちで胸がいっぱいになっています。
普段、自分自身が考えていることや想いを周りに伝えることはあまりないので、18年間のサッカー人生を締め括るブログとして目一杯綴ろうと思います。
長く纏まりのない文章ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。

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高校時代、私は練習中に敵の股を抜いてグラウンド中に笑い声を響かせていました。身体を張るなんてダサい、サッカーは上手さ、技術でしょと思い、毎日の練習を楽しんでいました。しかし、やり切ったという感情は全くなく、サッカー人生をこんな気持ちで終わらせたくないと思いました。高校時代の悔しさを晴らすため、そして憧れの早慶戦に出場することと、大学フットサルで全国制覇を成し遂げるという目標を掲げ、1年間の浪人を経て、ソッカー部の門を叩きました。

1年生。
浪人1年間のブランクはかなりの衰えでした。入部当初、練習後の自主練でシュートが枠に1本も行かず、一緒に練習していた同期に笑われていました。内心、自分がこんなにもできないことと同期の一部の人たちのいじりにムカついていました。(笑)ただ、衰えが戻ってから、ようやく公式戦で活躍できるようになり、毎試合がとても楽しみでした。

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2年生。
人生初のCBにコンバートされ、ロングボールの供給が上手くいきすぎて、白ファンダイクというあだ名を同期から頂きました。
しかし、2度の粗相と怪我でカテゴリー降格を告げられました。Sチームが勝っても心から喜べていませんでした。あの時はチームや周りのことに興味がなく、本当に幼稚だったと思います。

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3年生。1番変化のある年でした。
まず、サッカーとフットサルのどちらかを選ぶことになり、昨年度、日本一まであと一歩の舞台に立てない悔しさと先輩方に託された全国制覇への想いを胸に、フットサルを選択しました。絶対全国優勝してやると心に誓いました。
それから下田で5人+3ゴレイロで夜練習をし、週末はOBの方々と紅白戦をする日々。これからどうなっていくのだろうという不安と期待を胸に日々を過ごしていました。

2021年5月29日のIリーグ。
右膝前十字靭帯を断裂。全治8ヶ月以上、完全に復帰できるまで最低8ヶ月と診断されました。

診断された瞬間、言葉を失い、涙が出てきました。涙でぼやけた目で、お医者さんと看護師さんが言葉に詰まり可哀想という表情で私を見ていたのを今でもハッキリと覚えています。
インカレ都予選まであと1週間なのに、全国制覇するための第一歩なのに、怪我で1年無駄にするのかよ、、、
現実を受け入れられなかったし、フットサルを選択しなければ良かったとまで思いました。
今まで常にボールと共に過ごしてきて、フットボールの目標が人生の目標でもあった私にとって、人生を生きる意味が分からなくなってしまいました。

それでも日を追うごとに、徐々に復帰に向けて頑張ろうと思えてきました。
フットサルを選択し、全国大会出場に向けて必死に頑張るフットサルメンバーの姿、
試合に出場し、活躍する同期の姿、
「絶対に全国に連れていきます。」
と熱いリーダーシップを示す四戸さん、
常に冷静沈着にアドバイスをする大史コーチ、
裏方を経験したことでチームを引きで見れるようになり、試合のために陰で色々な準備をするマネージャー、グラマネ陣の姿、
憧れのプロサッカー選手である久我山のレジェンドが同じ病院でリハビリしている姿、
ちょっとした進歩でも褒めてくれるリハビリの先生、
様々な人の一生懸命な姿、優しい心に触れることで、沢山の人に力をもらいました。
だからこそ、自分が復帰して、またサッカーとフットサルをすることで、支えてくれている人、苦しんでいる人の力になりたい。
その一心で、復帰に向けてリハビリを頑張ることができました。

そして、チームは関東大学フットサルリーグを無敗優勝。全国大会出場権を得た。
2022年3月2日の東京フェスティバル。2021年6月に東京大学相手に大敗を喫し、本来であれば出場することのできないインカレであったが、コロナの影響で延期された代替大会。
1回戦、立命館大学との試合でようやく復帰することができました。
久々に感じるゾクゾクする感情、再発への不安感はあったものの、試合ができるという楽しみや喜び、地道にリハビリを積み重ねた自信の方が大きかったです。
前半は思うようにいかず、チームは0-2で前半を折り返す。後半、逆転の狼煙となる得点を決めることができた。さらには勝ち越しゴールをアシストし、3-2で逆転勝利。
思わず感情が爆発した。これが久々の「本気のガッツポーズ」。気持ち良すぎた。このために本気で部活をしていたんだと実感しました。
フットサルを選択した過去、地道なリハビリをした過去、試合に出ているプレイヤーを羨ましく思いながらも、チームを必死にサポートした過去が頭に浮かび上がり、ここまで頑張ってきて良かったと感情が爆発してしまいました。
結果は4位。チームとして悔しさが残る大会となったけど、運良くもう1度全国制覇ができる舞台がありました。

2022年3月26日。2度目の全国大会。
順調に駒を進め、決勝は大阪成蹊大学。去年の全国大会決勝で先輩たちが敗れた相手。先輩たちから託された日本一を実現する絶好の機会。
しかし、後半残り約20秒で逆転されてしまい、目の前の光景が歪んだ。それから試合終了までの記憶はほとんどないです。

覚えているのは、最後の集合で四戸さんやフットサルメンバーが永遠と泣いていた姿。
自分自身もフットサルを選んだあの時からの1年間の苦労が頭の中で沢山湧き出て、ひたすら泣いていました。
昨年の神戸カップで、先輩たちから託された日本一を実現できなかった。全国優勝をして勝利の部歌を歌い、四戸さんを胴上げして、日本一の漢にすることができなかった。
またしても準優勝という悔しさ。応援してくれた人や支えてくれた人たちの期待に応えられなかったという悔しさ。色んな悔しさが混ざり合っていた。あの時の感情を言葉にできない。あの日は一生分の涙が出ました。

とはいえ、下田で5人+3ゴレイロで夜練習をし、6月に東京大学相手に大敗を喫したあの時から、関東大学フットサルリーグ無敗優勝、全国準優勝。
本当に素晴らしい。1年間やり切った。達成感、というか満たされた感が1番大きい出来事でした。何物にも変えられないプライスレスな経験になりました。

想いを背負って戦うからこそ、限界を超えることができると、身をもって体感できました。怪我やフットサルを通じて、いつの間にかチームへの犠牲心、身体を張ってボールを奪いに行き、球際に強く行くことができるようになっていました。高校時代の幼稚だった自分は消え、いつの間にか高校時代にダサいと思っていたプレイヤーになった気がしました。

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4年生。
B2チームのキャプテンに任命されました。今までキャプテンをやったことがない私が選ばれたことに不安感しかありませんでした。
それでもやるしかないと思い、私はピッチ内で誰よりも体を張ってプレーすることを心に誓いました。そして、私はみんなを和ませつつ、プレーで引っ張るキャラを買われたのだと思い込み、気負いすぎずいつも通りにしようと思いました。
しかし、自分1人では何もできませんでした。何か問題が起きた時に寄り添ってくれる同期を積極的に頼りました。山中合宿から徐々に4年生から良い雰囲気を作れるようになってきました。頼りないキャプテンだからこそ、4年生一人ひとりに自覚が生まれたのだろうと今は思っています。
特に学年一のガキ、島田のゆーくんがチーム全体のことを考えてくれるようになったことは、かなり嬉しかったです。雄大が変わってから、チームの雰囲気は明らかに良くなっていきました。
B2を通して、貴重な経験を沢山させていただきました。
雄大、輝、瀬賀、こーろー、淨、ダル絡みに付き合いつつ、相談に乗ってくれてありがとう。
ベンチでどっしり構えていて心強く、相談するとまるでお父さんのように寄り添ってくださる杉さん、TOPチームとB2の二足の草鞋で練習を作ってくれて、秀太が喜ぶ姿のために頑張ろうと思わせてくれる我らのグラマネ、戦術を考えつつ冷静沈着に対処し、的確なアドバイスをくれる創太。
そしてやんちゃで個性豊かな後輩たち。
そんなB2がとても誇らしい。良い「人」たちに恵まれていることをつくづく感じました。

その後、B1昇格。
週2~3回の走りはとてもキツく、毎日身体は重いけど、さらにタフなメンタルになれました。徐々にチームの中でも信頼を勝ち得て、試合に出場する機会も増え始めました。
10月9日、東海大学とのIリーグ、ミドルシュートで点を取り、「本気のガッツポーズ」ができた。気持ち良すぎて嬉しすぎたが、チームはまだ負けていたので、すぐ自陣に戻って、頭を切り替えた。
カテゴリー昇格後で若干居づらく、試合に出場する機会がなくて立場もなく、ランが沢山あって苦しかったあの時を腐らずに頑張って良かった。

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これまでのソッカー部人生を振り返ってみて、2つの大切なことを学びました。なので、これをそのまま後輩たちへのメッセージにしたいと思います。

①「本気のガッツポーズ」を追い求めること
何か事を成し遂げるには、色々な障壁がやって来ます。大概のチャレンジはそれにぶつかって跳ね返されて、諦めることも多いと思いますが、そのチャレンジすらも楽しんで、設定した目標やガッツポーズのために一歩一歩近付いていく。困難があってもやり遂げ、そしてその過程、ステップを楽しむこと。
苦しい時期の方が圧倒的に多いが、そのもがき苦しむことを本気でやるからこそ、それが報われた時に、言葉で言い表せない程感情が高まり、気が付いたら思いっきり叫んでガッツポーズしている。だから苦しくても、その喜びを知っているから耐えられる。この感情が辞められないからこそ、フットボールを18年間続けていたのだと思います。
さらにその姿は必ず誰かの支えになっています。高校時代、ソッカー部員は憧れの存在であり、入院、リハビリ中のソッカー部員は元気をもらえる存在でした。

「本気のガッツポーズをソッカー部生活4年間で何回できるか」
このことに拘ってサッカーと本気で向き合ってみてほしい。

②自分が決めた道を自分自身の行動によって成功に導くこと
本当に悩みに悩んで決めたことに対して、周りの人から「なんでこっちなの?」とか、自分自身の中でも「あっちにすれば良かった」と思う瞬間が少なからず来ると思います。
そんな時でも、自分自身が決めた決断に責任を持って、自分が決めた道を信じて、自分自身の努力と行動で成功に導いていくという気概を持って、日々過ごしていってほしいと思っています。そうすれば、いずれ「こっちの道を選んで良かった」と思える日が来るはずです。来なくても来るまでもがき苦しめば、いつかそんな日が突然訪れます。

今もがいている人、苦しんでいる人の力に少しでもなれたら嬉しいです。

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そして最後になりますが、私のソッカー部生活は数え切れない程多くの方に支えていただきました。その感謝の気持ちをこの場で述べさせていただきます。

社会人スタッフの方々へ。
こんなにも幼稚な私をご指導いただきありがとうございました。人として大切なことを沢山教えていただきました。まだまだ至らない点も多々あるとは思いますが、残り1ヶ月、最後まで責任とプライドを持って戦い続けます。今後共宜しくお願い致します。

大将、快、晴、隆、金子、瀬賀、輝、雄介、天風、勝又、あゆむ、今西、(石川)。
改めてフットサルを選択してくれてありがとう。そして全国の舞台に連れて行ってくれてありがとう。苦しい決断をして、そこに責任を持ってプレーしている姿が本当にリハビリ中の心の支えになりました。

同期へ。
こんな僕と仲良くしてくれて、ありがとう。みんなと話すと元気が出ます。熱いことを書くと部室で茶化される気がするので、このくらいにします。(笑)とにかくこれからも宜しく。

両親へ。
毎週、マリノスの試合を観て、七夕で「サッカー選手になりたい。」と書き、サッカー人生がスタートしました。
小学生時代は毎日駅までの送り迎えをしてくれて、高校時代は久我山に通わせてもらって、それに加えて毎朝5時に起きてお弁当を作ってくれて本当にありがとうございます。
この大学4年間は、本当に充実していました。残り1ヶ月、感謝の気持ちを持ってサッカー人生を終えたいと思います。本当にここまで育ててくれてありがとう。

最後に。
まだまだ成長を追い求めています。この時期に今までの4年生が成長している姿を沢山見てきました。だから関東リーグ出場を目指して引退まで全力でやっていきたいと思います。

「関東リーグに出場する」
これを成し遂げ、サッカー人生最後の「本気のガッツポーズ」をしたいと思います。

長く、拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回のブログは40歳独身男性の若月輝(4年・前橋育英高)が担当します。
とても思考が深く、前橋育英高校でのキツイ練習を乗り越えた猛者であるため、非常に近寄りがたいですが、山中合宿で後輩におじさんいじりをされ始めた輝を見て、少しだけ安心していました。B2キャプテンを引き継いでくれた彼がどんなことを語るのか、とても楽しみです。

《NEXT GAME》
10月16日(日)関東リーグ戦 第18節vs 城西大学 @非公開 11:00キックオフ

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