2024.10.16 引退ブログ
「4年間の正解」(水無瀬源)
平素よりお世話になっております。
商学部商学科4年の水無瀬源と申します。
真寛、紹介ありがとう。
正直に言います。想定外の紹介だったので動揺しました。
気になる人は今度飲みにでも行きましょう。
1,2年の頃はスカしてるチャラいやつって印象しかなかったけど、今年シーズン絶望レベルの怪我を負っても気丈に声をかけ続ける姿勢には4年目にして見直しました。
あとは上半身のお肉が減ればもっと見直します。
最終節、瑞貴と3人で出場しよう。
10/16、今日で引退までついに残り1ヶ月となりました。
4年前の入部当時を思い出すと遥か遠い過去のように感じますが、いざ卒業ブログを書くとなると引退を実感し寂しい思いになるものです。
これまでの同期のブログは内容が濃く面白いものばかりで皆の文才に驚かされましたが、自分はこの4年間を振り返って感じる素直な思いを書かせていただきます。
拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
入部当初に思い描いていた理想とはかけ離れた4年間だった。
4年間を通じて関東リーグはおろかIリーグ1部で出場することもなく、4年となる今でもIリーグ2部で試合終盤に途中交代で出場するのみ。
毎朝4:30に起き始発で下田に向かい6:30からきついトレーニングを繰り返す4年間を過ごした結果がこれである。
大学4年間は部活以外にもサークル、資格試験の勉強、留学、長期インターンなど様々な選択肢があり可能性は無限大である。
結果から考えると、入部を選んだ4年前の自分の決断は大正解だったとは言えないだろう。
ではなぜ今でもソッカー部でサッカーを続けているのだろうか。
その理由を探しに4年間を振り返ってみよう。
1年目
2021年3月30日、無事クーパーに入り入部できることになった。
日吉駅までの帰宅道中、翌日からの練習に胸を躍らせていたことを今でも鮮明に覚えている。
ただそんな期待も翌日には一瞬で絶望に変わった。
練習のパスコンから自分だけトラップが浮き、パスが大きくズレる。
高校(実質の東京都6部)まで試合に出られないことはなく自分を特段下手だとは思ったことがなかったが、レベルの違いに圧倒された。
ソッカー部でサッカーを続ける自信がなくなり、実は同時期に入部したA久戸君とキッカーズ体験会との2部練を行うこともあった。
その上、自分が所属することとなったC2チームは全国優勝を目指してフットサルを選択した先輩方がおり、より実力差を痛感する日々であった。
試合にも出場できる訳がなく、年間を通じてIリーグ20分程度の出場に終わった。
Iリーグのアップで温めた体で瑞貴などと対人練をすることがいつしかルーティーンとなり、部活での楽しみは同期との自主練という情けない1年間だった。
2年目、相変わらずCチームスタート、ただこの1年間は自分にとって充実したシーズンだった。
Iリーグにスタメンで出場する機会が増え、フットサルでもコンスタントに得点を重ねることができ、人生で1番成長を実感することができた年だった。
この文章を読んでいただけていると幸いですが、特に取り柄もなく下手くそだった自分に対して2年間熱心に指導してくださった横幕さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
3年目、相変わらずのCチームスタート、
と思いきや2月の沖縄遠征に追加招集で呼ばれ初のTOP昇格。
「ソッカー部では努力を続けている人には、回数や時期は違うが4年間で少なくとも1度はチャンスが巡ってくる。」
言葉は多少違うが毎年誰かしらの卒業ブログに書かれていることである。
この言葉通り、3年目にして初めて巡ってきた明らかなチャンスであった。
ただ自分がチャンスを掴むことはできなかった。
自信の無さから安牌なプレーに走り、自分の特徴を全く見せることができなかった。
そこからのシーズンは悲惨であった。
遠征中にB降格、Iリーグ開幕直前にはCに降格し夏前にはIリーグのスタメンからも外れた。
ある人にチャンスが訪れるということは、一方では誰かの序列が落ちるということでもある。
チャンスは訪れる一方、逃した時の代償も大きいことを身をもって知った。
4年目、サッカー人生最後の年。
今年こそはチャンスを掴んでやると意気込んだが1月に手の骨折で出遅れ、その後他の怪我も重なり4月中旬に復帰。
Iリーグ開幕をB2で迎えた。真寛の長期離脱で急遽キャプテンを引き継ぎ、自分がB2をIリーグ1部に導こうと意気込んだが、実力不足で後期はほとんどスタメンで出場できず今は3年生にキャプテンマークを譲っている次第である。
ここまでこの4年間を振り返ってきたが、
「なぜ今でもソッカー部でサッカーを続けているのだろうか。」
この問いに対する答えは分かったであろうか。
いや、こんな失敗だらけの振り返りで分かるわけがない。
我空やくりのように華々しいキャリアを築き大学でサッカーをするのが当然の環境で育ったわけでもなく、森田のように早慶戦を目指して入部したわけでもない。
この組織に所属していると、このテーマについて考える機会が多いと思う。
入部当初に思っていた理由だけではなく、学年が上がるにつれ様々な責任が増えていき、いつしかそれがソッカー部でサッカーを続ける理由の一部になることもあるだろう。
この答えに決まった正解はなく、一人ひとり異なる正解があるのだろう。
自分自身もサッカーが好きだから、関東リーグに出たいからなどという入部当初の思いだけで続けられるほどこの4年間は甘くはなかった。
ただこの4年間を通じて自分なりの答えは見つかった。
答えは、
「夢の追求のため」
である。
大学サッカー生活は4年間と限りがある。
この4年間という限られた時間で自分や周りの人の夢を背負って本気でその夢を追い求める。
初めは自分1人の夢かもしれないが、卒業していった尊敬する先輩方や、同期のためにサッカーを辞めてくれたGM、家族や応援してくれる様々な人の夢を背負っていく。
終わりが迫ってくる中で、年々大きくなる夢を背負って一人ひとりがもがくからこそ、毎年4年生はかっこいいし憧れるのだろう。自分自身、1年時のフットサル全国大会決勝後や2年時の亜細亜大学戦後の先輩方の言葉や涙は今でも鮮明に記憶に残っている。
先日のB1 Iリーグ最終節を観に行った後輩は壮や勝木、我空の気迫あふれるプレーや鬼丸の涙に何か感じるものがあっただろう、あって欲しいと心から願いたい。
「成せば為る」
入部当初に書いたソッカー部のHPに掲載されている自分の座右の銘である。
ではこの4年間で自分は何かを成し遂げられただろうか。
と考えを悩ませているときにこのような言葉に出会った。
「成功者の言葉しか世の中には残らないから『やればできる』が格言になる。
夢は叶わないかもしれない。叶える為の努力は無駄に終わるかもしれない。
でも何かに向かっていたその日々を君は確かに輝いて生きていたのではないか。
それが報酬だと思わないか」
自分は4年間で成し遂げた大きなものはないかもしれない。
ただ自分なりにも真剣に夢を追い求め続けたこの4年間の過程にも価値があるのではないか。
この過程で過ごした日々から得たものにも価値があるのではないか。
だからこそ関東リーグで大活躍していた選手以外でも卒部したOB方の多くが社会で活躍し、今でもソッカー部に愛着を持っているのではないだろうか。
と、引退し夢を諦めたような書き方をしたが、シーズンは幸いにもあとまだ1ヶ月残っている。残り1ヶ月この文章が負け犬の遠吠えだと思わせないためにも、本気で夢を追求し続けたいと思う。後輩の皆の夢にも少しでも繋がるように。
最後になりますが、
お世話になった人へお礼を述べさせていただきます。
ソッカー部社会人スタッフの皆様。
淺海前監督、中町監督、刀野コーチを始め、関わっていただいた全ての方々に御礼申し上げます。
特に刀野コーチにはお世話になりました。キャプテンを任せていただいたのにもかかわらず試合で不甲斐ないプレーを続け、なかなかプレーでチームを牽引することができませんでした。残り3試合全勝するために全力を尽くします。
同期へ
この同期だったからこそ、ここまで続けられたと思っています。
特に1年目はこの同期でなかったら本当に退部していたと思います。救われました。
年々磨きがかかる森田の脳筋さ、呆れるほどの低レベルな凌万と瑞貴の口論、行動で笑いをとる浦山、鬼丸は先輩に笑顔をネタにされ可哀想でしたが、全てが心地よかったのだと思います。あと2人程いた気もしますが気のせいでしょう。
また自分に足りないことをここまで真剣に考え言ってくれる同期は後にも先にもここだけだと思います。人間としても大きく成長させてもらい本当に感謝しています。
両親へ
小さい頃から何不自由なく自分のやりたいことをさせてくれてありがとうございます。
遊びで始めたはずのサッカー人生がこんなにも長く続くとは自分でも少し驚きです。
ひとえに2人のサポートと応援のおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
自分のやりたいことを尊重しながらも真摯に向き合い的確なアドバイスをくれる2人は自分にとって最高の両親です。
そんな最高な両親にはこれから恩返ししていくので期待していてください。
次回のブログは、山本瑞貴(4年・三鷹中等教育学校)です。
入部当初の可愛らしい面影はなくなり、今では下田にたまに訪れるこどおじになってしまい僕は残念です。下級生のほとんどは知らないと思いますが、爆速ドリブラータイプでかつては裏街道を得意技としていたそうです。
と、ここまではふざけましたが、実は僕は瑞貴のブログを1番楽しみにしています。
一緒にいる間は常に笑顔で苦しみを見せない瑞貴が、心の奥では何を考えどのように思いを綴るのか。期待してます!
《NEXT GAME》
10月20日(日)関東リーグ戦 第18節 vs法政大学 @法政大学城山サッカー場 14:00キックオフ