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2023.11.02 引退ブログ

「煌めく瞬間に捕われて」(井上雄介)

平素よりお世話になっております。経済学部4年の井上雄介です。
あゆむ紹介ありがとう。あゆむには入部当初からずっとお世話になってきました。特に1,2年生の時は毎試合テープを巻いてくれ、宿舎ではマッサージまでしてくれるトレーナーっぷりと、シュートを顔面で受けてもPKを止めても、一切動じない名ゴレイロっぷりに何度も助けられたものです。ぽかぽかを与える(?)はできていたか分かりませんが、ソッカー部に入ってくれてありがとう。温泉に行く時はいつでも誘ってください、車で迎えにいきます。忘れていました、レンタカーで事故だけはなしでお願いします。

毎年この引退ブログを楽しみに読んできましたが、いざ自らが書き手になると時の流れの速さを感じると共に様々な想いが溢れて、何から手をつけて良いか分かりませんでした。読書欲をそそるような文章や教訓を語ることはできませんが、これまで誤魔化し続けてきた等身大の自分自身を精一杯表現したいと思っています。最後までお付き合いいただけますと幸いです。

高校時代の僕は、朝起きて学校に向かい、授業後はすぐに下田へ、練習後はグラウンドが閉まるまでボールを蹴って、帰りの電車で寝ながら帰る、夢は選手権に出ること、そうしたどこにでもいるサッカー少年の1人でした。3年になると熱は高まり、リーグ戦でも連戦連勝。今年こそはと期待に胸を膨らませた夏の終わり、練習中の接触で腰椎を骨折。夢だった選手権は県予選にも出場できないまま敗退し、本当にそんな大会あったのかなと思ってしまう程、あっけなく高校サッカーが終わってしまいました。昨年三浦さん(R5卒)がよく語っていた「サッカーに未練はあったけど具体的な事象に後悔できなかった」まさにその通りの高校生活だったと思います。だからこそ、絶対に後悔しない、やれるだけのことをやって終わろう。その想い1つでソッカー部の門を叩きました。

1年目
Iリーグではスタメン0回。出場時間は計30分。ほとんどの時間を補助学に費やしました。悔しさはあったものの、自分のポジションはキャプテンの先輩が出場しているからしょうがない、別に試合に出たら自分もそれなりに活躍できるだろう、そんな風に自分の中で折り合いをつけていたことが思い出されます。自然と始めたフットサルでは出場機会に恵まれましたが、4年生におんぶに抱っこで勝たせてもらっていたというのが正直な感想で、入部前の決意はどこにやら、後悔山積みなお客様気分のまま1年目は終わってしまいました。

2年目
「お前が何をやろうと自由にすればいいけど、なんでもいいから一生懸命やってくれ、あんなプレーなら退部した方がいいんじゃないか」
Iリーグ開幕直前、一家団欒のはずの食卓で父から言われたこの言葉を今でも脳内再生できます。1年目同様、自分は上手いから試合に出ればなんとかなる、チームは負けても自分は負けていない、そんな子どもみたいなマインドでプレーしていた自分にとってこの言葉は響きました。何よりも1番のスポンサーである父にこの言葉を言われたこと、言わせてしまったことが本当に悔しかったし、情けなかった。だからダサい自分を変えたくて、新しい自分を作りたくてC2に移り、0から日本一を本気で目指す生活に足を踏み入れました。サッカーでは横幕さん(R5卒)を中心に選手皆で試行錯誤しながら、戦う日々。竹内と千葉に死ぬ程失点してもらった代わりに、本気で戦う、ファイティングポーズをとり続ける精神を体に染み込ませることができました。フットサルではなんとか全国大会に出場し、決勝まで駒を進めたものの逆転負け。ホテルの裏でいい大人たちが集まって泣き続けた夜、今でも忘れられません。でも不思議と後悔はなく、満足感に溢れていました。いつも他人ベクトルで戦えない、チームのために走れない、そんな自分を打ち砕き、心の底から誰かのために勝ちたいと思い、毎日全力で取り組み1%でも成長する、諦めずに戦い続ける、新しい自分を作り出すことができたと思っています。本当に濃く、充実した1年でした。

3年目
テソンコーチ、三浦さんのもとで1年間鬼のB1生活を送りました。平日は毎日6:30練、毎週火水は走り、サーキットに対人と個人の能力を上げるには最高の環境でした。とにかくランを繰り返したことしか記憶にありませんが、山中合宿を乗り越え、チームが一体になれたこと、全員が勝利を信じて走れるようになったこと、大袈裟ではなく去年のB1が今年のチームを作る礎の一つくらいにはなっているんじゃないかと思っています。チャンピオンシップの件は結構ショックでしたが、チームとは何かを学び、成長させられた年でした。

4年目
なんとかTOPチームに滑り込み、国士舘戦のラッキーパンチで開幕スタメンも勝ち取れた。でも良かったのは最初だけ、ここ数節は応援席で旗を振り、声出しを続ける日々が続いています。今感じていることは1つだけ。それは、勝負所はいつ転がってくるか分からないということ。今年は特にチャンスのあるチームになっていると思います。火曜の全体練から紅白戦、うまくいけばCチームからでも関東に絡めます。チャンス感を持っていれば必ず成功の糸口は掴めるはず。僕自身にも何度かそれは転がってきました。掴めたり、掴めなかったり、はたまた急に離れていってしまったりと勝負の女神はいけずな人でした。でももう残り数週間、今は離れてしまっているかもしれないけど全力で引き寄せに行きます。

“Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot.”
ソッカー部に入ってきついこと、辛いこと、苦しいこと、沢山ありました。100回そんな思いをしてようやく1回喜べるかどうか、それくらいの割合だったように感じています。しかし、こうやって振り返ると強く思い出されるのは、どれも輝いていた時のものばかり。僕はそんな煌めいている瞬間、本気のガッツポーズができる瞬間が大好きで、その味を忘れられないからこそ、今日までサッカーを続けてくることができたのだと思います。どんなにうまくいかない時でも諦めず、愚直に一生懸命、前を向いて取り組んでいれば人生何が起こるか分からない。ソッカー部での4年間で身を持って学べました。入部して良かった。

最後にはなりますが、ソッカー部での4年間、約16年間のサッカー人生を通して出会った、支えてくださった全ての方々に感謝申し上げます。恵まれた幸せなサッカー人生でした。

淺海監督をはじめ、社会人スタッフの皆様へ
サイズもなく、身体能力も乏しく、特徴の掴みにくい選手だったと思いますが、そんな僕にも可能性を見出し、多くの経験をさせてくださったこと、本当にありがとうございました。ソッカー部だから学べたこと、ソッカー部でしか学べなかったことがありました。最高の環境で選手として、人として大きく成長することができました。

笹へ
いつも選手のことを第一に考えて、誰よりもチームを支え、引っ張ってきてくれてありがとう。グラマネになることを決断したあの日、新幹線の中で電話したことを今でも覚えています。誰にでもできる決断ではない決断だった。まさにその通りだと思います。だからこそ最後は笹に本気のガッツポーズをさせたい。優勝してめちゃくちゃ喜ぶ笹の顔が見たいと思って毎日プレーしています。ここまでもこれからもありがとう、ラスト頑張ります。

後輩たちへ
いつも笑顔で話しかけてくれて、支えてきてくれてありがとう。
残り数週間、最後の日まで4年生を信じて一緒に戦い抜いてほしいです。
今日も天風が1年生に仕事の指摘をした後、「今のそれっぽかったっしょ、おれもできんだよね」と言っていました。4年生も勝つために最上級生としてできることを必死に頑張っています。とにかく今を大切に、今しかできないことを頑張って。

同期へ
ありえないくらいMTGが大好きな学年だと思います。でもそれだけ自分たちの決めたことに誇りも責任も持っていて、魂を込めることができる。本当に尊敬できるメンバーでした。全部勝って、優勝して、笑顔で終わろう。有言実行して後輩たちに次の舞台を届けよう。

家族へ
1番のスポンサーかつ1番のファンでいてくれてありがとう。早慶戦から帰った時、2人がビデオを見ながら話す姿を見てここまで頑張ってきて良かったと心の底から思えました。
父へ、あまり詳しく書くと恥ずかしがられそうなので少ししか書きませんが、とても感謝しています。自分のモチベーションが低い時、前向きになれていない時、支えてくれたのは父の姿でした。幼い頃から公園で一対一をやり続け、大人になった今でも一緒にボールを蹴ることができる。そんなサッカー大好きな父がいたからこそ、諦めずに踏ん張ることができています。本当にありがとう。
母へ、毎日熱く応援してくれてありがとう。今日まで大きな怪我をせず、健康で丈夫に育つことができたのは母のサポートがあったからこそだと思います。幼稚園でサッカーを始めた時、2時間草むしりをしていた僕を毎週グラウンドへ連れ出してくれました。おかげで素晴らしいスポーツと出会い、沢山の経験をすることができました。
家では情けない姿ばかりでこいつ大丈夫かと思わせてしまうことの方が多かったと思いますが、残り数週間、輝く姿をもう一度見せられるように頑張ります。社会人になってからは沢山恩返しします。
本当にありがとう。

長く、まとまりのない文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

次のブログは慶應のキン肉マンこと菊池春哉(4年・FC COAST/慶應義塾NY学院)が担当します。
筋トレ大好きニューヨーカーとして入部したと思えばグラウンドで交通事故に遭い、半身全てを負傷するという前代未聞の大怪我からカムバックした不死鳥のような男です。彼とは入部当初から仲が良く、慶人と3人で多摩川自主練をしたり、ゴルフの個別指導をしてもらったり、祖父江家で豚しゃぶをしたりとお世話になってきました。最近はプロサッカー選手いじりをされて少し喜んでいる可愛い一面もよく見かけます。普段は体づくりに拘り、健康に害のあるものは一切口にしないといったストイックぶり。でも実は隠れて綱島のラーメン屋に通っていること、知っています。
そんな春哉の脳筋ブログ、お楽しみに〜。

《NEXT GAME》
11月4日(土)関東リーグ戦 第20節 vs 東京経済大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

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