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2023.11.01 引退ブログ

「存在意義」(市川歩武)

あなたは何故生きているのですか。

 

 

この問いに対して皆はどう答えるだろうか。

自分は何のために生きているのか、何をしたいのかを考えたことはあるだろうか。

僕自身、様々な要素が重なったこともあって、この答えの出ないであろう問いに悩み、鬱のようになり生きることを諦めようと考えた時期があった。とにかくネガティブで、何をしても変わらないと消極的になり、自分の存在意義は何なのだと。

その中で悩み考え続け、このブログでは書ききれない程の紆余曲折を経て、負の無限ループを抜け出すきっかけを得た。ヒントを与えてくれた考え方であり、初めに投げかけた問いに対する自分の答えがこれである。

 

 

死んでいないから生きている

 

 

どのような答えがくるのかと期待していた人は拍子抜けしただろうか。申し訳ない。
ただ、考えることを放棄したようにも見えるこの屁理屈みたいなフレーズこそが、自分の中では真理であった。生きているという事実がまずあり、その次に何故生きるのかという理由が後付けされるということ。
生きる理由などは変化していくものであるし、その答えを考え、探し続けることが一生という長い旅なのだろう。
そして、その旅が終わる時に意味がある人生だったと思えれば幸せなのではないかと。
生きているという先天的な要素に、生きがいという後天的な要素が装飾されていく。

卒業ブログにしてはいきなり壮大な話となってしまったが、まさにこれと似たような葛藤が僕のソッカー部人生でも起きていたと言えるだろう。詳しいことは、また後にしてここで簡単に自己紹介を。

経済学部4年 市川歩武
かつからのバトンを受けゴレイロリレーの完成。彼は4年間で最も一緒に練習をした同期であり、試合ではシュートを止めた僕よりも声を出して喜び盛り上げてくれる存在。お互いに入口が違う中で、今ではサッカーの紅白戦で対戦しているということは感慨深いものがあるなと最近よく思う。下級生からしても謎多き人物であろう僕のソッカー部人生も簡単に紹介していく。
入口は他の部員とは違うものであった。
大学入学後、特に部活に入ろうなどは考えていない中、SNS上でフットサル部門に関する動画に出会った。本気で全国優勝を目標に掲げ、共に闘う仲間を募集しているというもの。その動画で僕はソッカー部を知ることになり、そして入部に繋がった。そんな1つの動画で簡単に決まるのかと今では思うが、ただフットサルをして日本一を獲ればいいのだと、体育会というものを何も知らない当時の僕が出した浅はかな考えであった。選手としてはプロになる(Fリーガーになる)ということが目標にあり、そのための経験を大学リーグで得たいという思いもあった。そのような感じでフットサルの専属ゴレイロとして、体育会の活動がスタートした。
フットサルに対する想いや、4年間を書き出すと終わらなくなるので別の機会にする。結果だけまとめると、1年生の時は関東リーグ2位、全国準優勝。2年生の時は関東リーグ優勝、全国準優勝。その後は、フットサルの運用も変わりタイトルという結果を残すことは出来なかった。実際に僕自身もフットサル専属ではなく、サッカーのGKをしながらフットサルの試合に出ることとなり、当初思い描いていた4年間とは全く違うものとなった。
ざっとではあったが、振り返りはこのぐらいにし本題に戻ろう。

ここでもう一つ皆に問いたい。

 

 

あなたは何故ソッカー部に入部しているのですか。

 

 

先程よりは明確な答えがある人が多いだろう。しかし僕はこの問いに4年間悩み続けてきた。何度も辞めようと思い、何のために今自分は部活をしているのかと。

まさに「死んでいない(退部していない)から生きている(入部している)」状態であった。

そんな状態で、生きている(入部している)理由を探し続ける旅に出てはや4年。もうまもなく終わりを迎えるわけだが、自分なりにはその答えを見つけ出せたと思っている。

 

 

ぽかぽかする空間があるから

 

 

もうこの一言に尽きるのではないか。下級生の時は、自分がピッチに出ることやフットサルが上手くなることだけを考えていた。決してそれが悪いとか良いとかではないが、正直それはこのソッカー部でなくても経験できたことであり、変化の過程で理由となった時期はあれど4年間続けてきた理由ではないなと。

仲間と苦楽を共にし、同じ目標に向かって高め合う熱い日々。試合に勝利し、皆で喜び笑い高揚する雰囲気。そして、心折れた時に心配し寄り添ってくれて、友の温かさを感じる時。

他にもそういったシーンはいくつもあげられると思う。それら全部をまとめてぽかぽかする空間であり、自分が4年間続けてきて良かったなと思う瞬間なのである。

皆は僕と違いソッカー部に入った理由が明確であったり、目指すものがはっきりしているかと思う。
それでも途中で迷い、やりがいを失った時は、理由を探すのではなくただ生きてみるのも良いのではないだろうか。死んでなければきっと何かを見つけられるから。

ソッカー部に入って良かったんじゃない。

入ったから良かったんだ。

いつも支えてくれる同期。複雑な状況を理解しながら練習をしてくれるGK陣。ピッチ内外で関わる全ての選手、スタッフに感謝を。

ありがとう。

明日は、僕にぽかぽかを与え続けてくれる井上雄介(4年・慶應義塾高)にバトンを繋ぎます。フットサルで共に闘い、全国の悔しさを2度も経験した数少ないメンバーです。色々と悩み、決断した彼だからこそ伝えられることが沢山あるでしょう。ストレートで熱いブログを期待しています。

《NEXT GAME》
11月4日(土)関東リーグ戦 第20節 vs 東京経済大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

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