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2023.10.29 引退ブログ

「バイブル」(祖父江圭悟)

古川からバトンを受け取りました祖父江圭悟です。
古川とは、ピッチ内外で多くの時間を共にしました。一度に5000円かかる眉毛サロンに通い、縮毛矯正をかけて、毎日ヘアアイロンをしても全くカッコよくならない彼ですが、誰よりも負けず嫌いで、関東リーグ出場に向けて努力する姿はとてもカッコいいです。そんな彼と関東リーグに出ることが私の目標の1つでもあります。

早速ですが、本題に入ります。

以前、中⻄哲生さんがTOP チームの練習を指導してくださった際に、周りの選手と明らかに技術が劣る私を見た監督は言った。「この練習を見ていると祖父江が関東リーグに出ていることが不思議で仕方がない。」最初は、「いや、メンバー選んでるの監督やないかい。」と渾身のツッコミを入れそうになったが、「確かにそうだよな。」と納得してしまう自分がいた。
そこで私はこの卒業ブログで、ソッカー部の部員であれば、誰しも一度は頭に浮かんだことがある疑問について回答する。そしてこの回答が、1人でも多くの部員の参考になることを願う。

「何故祖父江は関東リーグに出ているのだろうか。」

私が関東リーグに出場できているのは、以下の3つの能力を評価されているからだと考える。推察力、差別化、アピール力。順に説明していく。

推察力
自分を評価する監督やコーチからの要求を汲み取る能力

2年生までの私は、自分の好きなプレーだけをしていた。自分がやりたいポジションをコーチに要求して、自分が好きな攻撃ばかりして、試合中も前線の選手だから守備をしなくても良い、サッカーが上手いわけでもないのに、そんな傲慢なプレーをしていた。挙げ句の果てには、得点をとっているのに、何故試合に出ることができないのだと主張したことさえあった。その際に、「祖父江は守備の貢献度が低いから、試合には出せない」と何度も言われたことを今でも鮮明に覚えている。しかし、当時の私は試合に出られない理由を伝えられているのにも関わらず、納得できず、改善しようとはしなかった。そんなある日、KSSで試合があり、選手選考を任された。スタメンを選ぶ際の基準には、実力だけでなく、練習から自分たちの要求に応えようとしてくれる選手を選ぼうと、コーチ陣で話し合って決めた。その時に、初めて自分が試合に出られない理由を理解した。そして自分の愚かさに気付いた。

3年生になり、試合に出場するために、練習からコーチの戦術的な意図や自分への要求を積極的に汲み取る努力をした。チームの戦い方のコンセプトは何か、練習中に自分に対してどのような指示を出しているのか、またTOPチームに選ばれる選手の特徴は何か、様々な角度からコーチの要求やチームコンセプトを汲み取った。その内容をサッカーノートに書き込み、練習や試合の前に見返すようにした。3年生から現在に至るまで続けることで、監督の考えや要求を汲み取る能力を磨くことができた。

監督やコーチから自分に求められていることが分からないという選手もいるだろう。そうした選手は自分で考えた上で、直接聞きに行けば良い。昨年は毎日のように、三浦さんやテソンさんに聞きに行き、サッカーのアドバイスをいただいた。ソッカー部内に、それを拒むような人はいないし、しっかりと伝えてくれるはずだ。

差別化
人と比較して、自分の強みは何かを明確にする

今の自分のプレーを見て信じられないかもしれないが、大学2年間自分の強みは、得点を取ることだと考えていた。紅白戦やIリーグでは、短い時間だが得点を取ることが多く、「点だけは取るよな」と所属カテゴリーの選手には言われていた。しかし、3年時にはIリーグにおいては1 部となり、相手のレベルが上がり、自分の強みだと思っていた得点力は全く通用しなかった。サッカーで技術的にも身体的にも強みがなかった私は、自分の強みは何か分からなくなった。強みを見つけられない日々が続く中で、「祖父江が昨日授業で練習にいなかったから、練習中静かだった」と部室で話している先輩の声が聞こえてきた。その時、自分の強みはこれだ、と確信した。ひたすら声を出し、苦しい時に体を張り、チームに勢いを与えられるような選手になろうと。サッカーは関係ないように思えるが、チームで自分だけができることは、これしかなかった。それ以来、自分がチームに勢いや元気を与えられる存在になるように努めた。雰囲気が緩い際にどういう声をかけたらチームが引き締まるのか、自分がどのようなプレーをすればチームに勢いをもたらすことができるのか、を考えながら練習や試合に臨んだ。結果、ガヤ芸人とあだ名がついた。

今年はチームコンセプトでダイバーシティを掲げていることから、何か強みを持っていればTOPチームに絡むことができる。また全体練習があり、上のカテゴリーの選手とプレーすることができるため、自分の課題や通用することが見極めやすい環境にある。そこで、自分の強みを明確にすることが、関東リーグに出場するのに一番の近道だと私は考える。

アピール力
自分の強みをいかにして伝えるか

3年生のプレーオフ前。紅白戦のプレーを評価された私は、アイリーグが終了していたこともあり、TOPチームに呼ばれた。当時の自分は、ワクワクする一方で、不安だった。TOPチームの選手は今まで一緒にプレーしたことがない先輩が多く、失敗したらどうしよう、自分がミスして怒られたらどうしよう、と自分らしくないことを考えていた。そんなメンタルで練習に臨んで良いパフォーマンスが出せるはずがなかった。結果、自分の強みである、チームを盛り上げる声を出すことやプレーをすることができず、ラージリストにも入れなかった。自分が情けなくてしょうがなかった。入部当初から憧れていたTOP チームでプレーをできるのにも関わらず、自分の殻を破ることができなかった。二度と同じ思いをしないように、4年目は自分の強みを積極的にアピールしていこうと決めた。練習のデモンストレーションをやる際は率先して入り、隙があれば⻩色ビブスを着て、TOPのメンバーに食い込もうとし た。「プライドないんですか。」とケントに言われそうだが、そんなものはない。自分の強みを見てもらえるように努力して、メンバーが決まりかけている試合前日の刺激の瞬間までアピールを続ける。それ程貪欲な姿勢でラスト3試合もスタメンを狙い続けたい。

初めてTOPチームの練習参加する人の中には、不安や緊張を感じる選手もいると思う。ただ、勇気を振り絞り、自分の強みを発揮してほしい。それでも不安な人は自分のプレーを見てほしい。これだけ下手でも、ガヤとジャックだけでTOPチームでプレーしている選手がいる。 そんな姿を見て、誰かに勇気を与えられるような存在になりたいと私は思っている。

(3つの能力の汎用性がじゅんた、相場、こうき、藤平には伝わることを信じています。分からなければ、直接聞いてください。時間をかけて説明します。)

このように私が関東リーグに出場できた理由を、偉そうに語ったが、自分は未だチームに全く貢献できていない。関東リーグの出場時間は短く、結果も残せていない。
残り3節、ガヤとジャックで慶應に勝利を。

 

次のブログは道家拓真(4年・鹿島学園高)です。
道家とは、浪人かつ SFC、就職先も同じと、今後も⻑い付き合いになりそうです。彼からは、老害としての振る舞い方からカッコいい休日の過ごし方まで多くのことを学び、話し合いました。プライベートでは、いかにカッコよく見られるかを判断基準としている彼ですが、 部内では清掃部隊⻑として、部室や所の清掃をしている真面目な一面もあります。普段から何を考えているのか分からない彼が、どのようなブログを書くのか。ぜひお楽しみに!

《NEXT GAME》
11月4日(土)関東リーグ戦 第20節 vs 東京経済大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

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