2023.10.24 引退ブログ
「大学6年生。レールを逸れる覚悟。」(風間隼)
平素より大変お世話になっております。小澤(4年・慶應義塾高)より紹介に預かりました、環境情報学部4年の風間隼と申します。「サッカーが上手」という言葉が本当に似合うこの人とも、もうあと1ヶ月でお別れですね。車乗せてください。あと、普通にサッカー教えてください。最近、TOPの練習を見ていて、やっぱり上手いなあ。と感嘆してしまっています。鈴木福くんに似てることをいじってくれましたが、鈴木福くんにも似ている私のこの顔面は、どんな場所に行っても自己紹介ネタとして使えるので、今でもあらゆる場所で大暴れ、そして大滑りしてますよ。
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さて、
「いつまで大学生やってんの?」
「社会出られないって可哀想、、、」
「ましゅんって何歳なの?24歳ってどういうこと?」
という類の煽りを聞かずに終わった日はなかったんじゃないかと思う程、同期の皆と歳が2つ離れていることを散々いじられてきたと思います。
特に、去年Cチームで共にすごした石川、市川慶、今西、菊池や塩貝あたりは特に過激でした。なんなら怖いまであります。なぜなら彼らは常に笑顔なのだから。
このブログを執筆するにあたり、何を書くかすごく迷っていました。
せっかくソッカー部の公式HPに掲載され、公式Instagramに投稿されるのであれば、普段から弊部を応援してくださる方、入部を検討している高校生、たまたまリンクを踏んでアクセスをしてくださった方等、外部の方にとっても、読んで良かったと思ってもらえる文章を作りたいと思うようになりました。部員の中には今西くんのように、「またこの話かよ、もうこの話飽きたよ」という人もいると思うので、すっ飛ばしてもらって構いません。
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前置きが長くなりましたが、私は24歳の大学4年生です。ストレートに入学をした人にとっては、22歳が4年生にあたる歳なので、2年間のズレが生じています。
その理由としては、この大学に入学する前、別の大学に2年間通っていたからです。
そちらの大学にはストレートで入学をし、1年目はバイトに社会人サッカー、たまにサークルなど、定義は曖昧ですが、非常に”大学生らしい”日常を送っていました。しかし、“なにか刺激が足りない、大学でもサッカーに打ち込みたい”、そんな理由から再受験することを決意しました。その決意を胸に、2年目は大学の授業を受けながら予備校には通わず、毎日大学の図書館にこもり、閉館のアナウンスが聞こえるまで勉強をして帰る、(そして当時ハマっていた乃木坂46に癒されてから寝る)という生活を送っていました。
そんな生活を送りなんとか慶應義塾大学に入学し、体育会の門を叩いたのですが、腰にヘルニアを抱えていたこと等様々な要因があり、マネージャーとして入部しました。
少し話が脱線しますが、特に男子校出身の方々にとっては、
【運動部のマネージャー=癒し要素の強い、女性マネージャー】
みたいなイメージがあり、期待に胸を膨らませていたのかなと思いますが、蓋を開ければ2個年上のおじさんマネージャーが来て、がっかりしたんじゃないでしょうか。みんなごめん、とはあんまり思ってなくて、してやったり、って感じ。はい。
入部してから月日は流れ、2年生の10月24日。奇遇にもこのブログが公開されたちょうど2年前の同じ日、私たちソッカー部は早慶戦を戦っていました。その試合は現在横浜FCで活躍されている橋本健人選手(R4卒)の劇的なロスタイムのゴールで10年振りの勝利をおさめました。
私は、ピッチに立つ選手たちの輝く姿を見て羨んだと同時に、そこにいる権利さえもないことにすごく悔しさを感じました。
(決勝点直後の写真。ネットの下に写ってるのが私です。)
また、サッカーに打ち込みたいと思って、暗黒の仮面浪人期をすごしたのにも関わらず、本当にやりたいと思っていたことをできてない現状にもどかしさを感じ、思い悩みました。
そこから悩みに悩み、監督や同期に思いを打ち明け、相談し、話し、対話をし、再び4年ぶりにピッチに立つことになりました。
しかし[他大学にいた2年+マネージャー2年]の計4年のブランクは、自分が想像していた以上に大きくて、怪我がちで走力がなく、ボールが足につかない、という最悪の状態でした。いえ、現在進行形です。
それでもやっぱり
まだまだ成長したい。成長した姿を見せたい。まだ何も成し遂げていない。このままでは終われない。もっとできる。
と、いちばん下手くそなのに、自分を信じる自分は全く消えることがなくて、このチャレンジを終わらせるわけにはいかない、と本気で思い続けてここまで来ました。
少し話は変わります。
普段はKSS関連で「仕事しろ仕事しろ」と口うるさく僕に言ってくる板倉君ですが、そんな、サークルスクエアスケジュール入力リマインダーかつKTR記入リマインダーかつBチームキャプテンである彼が、ある日僕にこう言いました。
「全大学生の中でましゅんが1番挑戦してきたんだよ」
今も彼がこう思ってるかは知りませんが、という前にまずこれを言った当時もきっと、頑張って私の長所を探そうとして絞り出した答えがこれなんだと思いますが、私としては「なるほど、1ミリでもそう思ってくれる人がいるのか。」と、大変嬉しく思いました。
確かに、挑戦ということは、自分自身のアイデンティティになってきたようにも思います。人生レベルでも、「挑戦」ということは大きなキーワードになっています。石橋を叩きながらもたくさんの挑戦をしてきました。
挑戦をしてきた中で、本当に多くのことを学びましたが、今もこれからも大切にしたいと思えることは、「覚悟」なのかなと感じています。
挑戦をすればする程、出来なさそうなことに取り組めば取り組む程、結果が出なかった際には賛否両論、時に罵詈雑言を浴びたり、冷ややかな目線を感じたり、もしかしたら怒られたりすることもあるのではないかなと思います。
でも、そういうことも全部ひっくるめて、
自分が挑戦したことがどういう結果になったって、何を言われたって、最後まできっちりとやりきる覚悟が大切になってくるのではないでしょうか。
自分が必要だと思ったから、少しでもやりたいと思ったから、行動に移したわけであって、その挑戦を、「じゃあ飽きたからやめます」なんていうのは、非常に簡単なことで一見自分を守ってるようにも思えますが、自分に対する裏切りだとも思うのです。
もちろん、たくさんのことを考えた上で、選択を、あるいは判断を変えることはまた話が違います。私自身も挑戦の途中で自問自答を繰り返して、新しい挑戦をしたり、やり方を変えてみたり、それなりに方向転換はしてきました。
またこの覚悟は、挑戦を支えてくれたり、応援してくれる人に対する敬意と感謝です。
私は決して1人では、ここまで生きてこれていません。挑戦を応援してくれている人、背中を支えてくれる人、近くで見守ってくれる人、なかなか会えなくても、遠くからでも応援してくれる人、色んな人がいるから頑張れていて、生きて行けています。だから1人で大きくなったような顔はできないし、人生の選択を間違っても後悔しているなんて言いたくありません。だから、覚悟を持って、大切な人たちのためにもここまで走ってこれたと思います。
何かのSNSを通して、どこかのお偉い方が、こんなことを言っていました。
『大人になるにつれて人は挑戦をしなくなる。失敗ということを学ぶからです。失敗したらこういう感情になる、とかを分かってしまうからです。』
多分こんな感じだったと思います。確かにそうです。私は心配性でどんなことをするにも緊張して、すぐにお腹を壊します。だから、なにか行動に移す前はすごく怖いです。
でも経験は後からいくらでも意味付けをすることができることも知っています。いろんな失敗をしました。恥ずかしい思いもたくさんしました。大学の図書館で世界史の教科書を開いているのは、多分あの時僕だけだったと思います。恥ずかしかったです。周りのほとんどが高校生で制服を着ている人が多い中、模試も受けました。恥ずかしかったです。なんなら、直接小論文の指導を受けたくて、出身校である都立駒場高校まで直接足を運び、放課後、高校生しかいない中で、大学2年生が高校の校舎の廊下で真剣に受験対策をしていました。知り合いにだけは絶対に会いたくないなと、ヒヤヒヤしていました。恥ずかしかったです。
でもそういう日があったから今の自分があります。今の悩みだって、そういう日があったから抱えることが出来ています。
その挑戦が、その挑戦の過程が、人と違えば違う程莫大な不安を抱えることにもなりますが、覚悟を持って挑戦し続けたいと思います。
私は、UVERworldというアーティストに背中を押され、人生のターニングポイントには常に彼らがいました。彼らが私の人生に影響を与えてくれたから、私も誰かの人生に少しでも良い影響を与えられればと思っています。たった1人だとしても、この文章を読んで何かしら感じてくれる人がいれば良いなと思っています。
これから先、成長を求める過程でさらなる困難や壁にぶち当たって、苦しさを感じることが今よりも多く降り掛かってくるかとは思います。
お先真っ暗でも、その目を塞ぐ手の隙間から差し込む光を見逃さないように、自分から目を閉じることは決してせず、ひたむきに謙虚に、自分らしく挑戦し続けたいなと思います。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
次回のブログは、マネージャー平山はな(4年・都立三鷹中等教育学校)が担当します。
彼女とは、同じマネージャー、同じ学部ということもあり、多くのことを語り合ったように思います。他人の話をいつもニコニコと笑って聞いてくれているので、部員の皆から慕われているはなですが、あまりにニコニコしながら話を聞き、逆に自分のことをなかなか話している印象がないので、僕は最近その裏に何があるのかとすごく気になってしまっています。
そんな多くを語らないはなは、ここでどんな言葉を紡ぎ出してくれるのでしょうか。お楽しみに。
《NEXT GAME》
10月28日(土)関東リーグ戦 第19節 vs 中央学院大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ