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2023.10.19 引退ブログ

「アップセット」(直井柚佑)

平素よりお世話になっております。文学部独文学専攻4年の直井柚佑です。
クメール人、間違えた。くま、紹介ありがとう。
中学2年時の大会で、國學院久我山の背番号14・キャプテンマークを背負っていた彼は、私の中学校を10-0のスコアで粉砕しました。もしかして世宇子中と試合してたのかな。
まさかそんな彼と同じチームでサッカーするとは思ってもいませんでした。
アフロディが仲間になったのと同じ感覚です。
彼と共にクーパー走をクリアしたり、和田堀公園にてひでかずと三人でボールを蹴ったりしたことが昨日のことのように思い出せます。
入部当初の6半練の時、「こんな生活、いつまで続けられるかな」と弱音を吐き合っていたけど、もうここまで来たね。光陰矢の如し。

さて皆さん、題名に書いた「アップセット」の意味をご存じでしょうか。
ご存じの方も多いかと思いますが、改めて説明させていただくと、「番狂わせ」です。

突然ですが、ここでクイズ。私がソッカー部に入ってから、聞かれたくない質問ランキング1位は何でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【正解】「出身校どこ?」
【解説】私が「都立富士」と答えても、「どこだよそれ、聞いたことない。」「静岡?」と言われるのが毎度のオチで、それ以上話が広がらないから。

そこから話を広げてくれるのは、横田さん(R3卒)、宮崎さん(R4卒)、ミタケンさん(R4卒)、ましゅん、はな、瑞貴、やなぎさわ一葉、源、真之介くらいでしょうか。笹(成蹊高)や祖父江(滝高)はこの気持ち分かってくれるよね。
私は、そんなサッカー無名校(東京都8部)から、史上最大(?)の「アップセット」を起こしたいと思い、ソッカー部の門を叩いた。

1年目
初めての練習を今でも覚えている。もちろんお決まり朝の6時半から。
そこで目にした同期・先輩方の体つきは私が今まで見てきたそれではなく、視界が筋肉で制圧された。
サッカーの実力においても然り、高校時代まで経験したことのない強度・実力差に圧倒された。東京都1次予選止まりのプレーが通用するはずもなく、そのあまりの差に恐怖を抱いた。
それからというもの、とにかくミスを怖がって安牌なプレーを選ぶようになった。
加えて、そんな安牌プレーさえもミスをする始末。
ロンドでボールが来るのも怖い。
毎練習がとても長く感じ、早く終わらないかとほぼ毎分時間を確認していたほど、サッカーをすることに怯えていた。
高校時代まで好きで好きで仕方がなかったサッカーを、嫌いになりかけた。
精神的に参り、体調不良で休むことも増えたため、当時は1年目が終わったら退部をしようか本気で悩んでいた。

しかし、そんな自分を救ってくれたのが、気にかけてくれた先輩・同期の言葉だった。
「早く戻ってこい」
「大丈夫?」
「次の試合出られるの?ちょまじ頼むわ」
きっとその恩人たちは覚えてないような気がしていますが、本当に助かりました。
心から感謝しています。
あと関係ないけど、6半の時一緒に毎朝(夜?)3時半に起きてくれた雄大もありがとう。

2年目
2年生になっても、昨年度の気持ちを完全に振り切るまでには至らず、どこかサッカーに向き合いきれていない自分がいた。そんな時、フットサルが楽しいという噂を聞いて、サッカーから目を背けようとした。
当時C1(3軍)のグラウンドマネージャーであった長谷川友己さん(R4卒)に「フットサルをしようか迷っている」と相談をすると、「直井にはこのチームに残ってサッカーをしてほしい。寂しいし。」と引き留めてくださった。
未熟で身勝手な私を信じて熱心に向き合い続けてくださり、試合に使ってくださった友己さんには本当に頭が上がりません。ありがとうございます。

3年目
2年目までとは違い、サッカーへの気持ちは強く固まっていた。
それまで自分を支えてくださった恩人に喜んでもらえるように。
入部当初からほとんどの時間を共にプレーしてきた笹が、勇気を持って決断してくれたことに納得できるように。
東急目黒線で駅員さんに起こされるまで爆睡してしまう程、寝る間も削ってチームのために尽力してくれる創太のために。
前年はIリーグで藤井壮に毎試合のようにノーゴーラーであることをいじられていたが、その年は5ゴールを記録し、B1(2軍)でシーズンを終えることができた。

4年目
屈辱的な入れ替え戦直後に4年生一人ひとりから頂いた言葉を胸に、勝負の年に臨んだ。
しかし、プレシーズン序盤は上手くいかなかった。
同期の多くがTOPチームの練習や試合に参加する中、自分はBチームのまま。
かなり焦っていたけれど、TOPチームに食らいつく機会を虎視眈々と狙い続けた。
幸い、沖縄遠征のメンバーに食い込むことができ、これが私の1つの転機となった。
2月27日月曜日。前日まで特に良いプレーをしていた自信はなかったけれど、初めてTOPチームの試合のメンバーに選んでいただいた。翌日以降も帯同することができ、TOPチームのメンバーとして沖縄遠征を終えた。入部当初から目標としていた関東リーグで活躍するという「アップセット」が少し現実味を帯びてきたと思っていた。

しかし遠征明け間もなくして、膝に謎の痛みを感じた。
最初は大丈夫だと思ってプレーを続けていたが、日に日に痛みは増していき、日常生活にも支障をきたすようになった。
診察結果は骨腫瘍。
嫌がらせにしては本当に絶妙なタイミングだった。
術後のリハビリは思ったより長くかかってしまい、早慶戦のメンバー争いも外から見て練習のサポートをすることしかできなかった。
苦しい時間だったけれど、笹が私のことを「Iチームの星」と言って励まし続けてくれたり、学年1の不仲である祖父江が「関東一緒に出よう。友己さんたち絶対喜ぶよ。」と言葉をくれたりしたことで、今でもずっと魂燃えています。2人共ありがとう。あと、リハビリ仲間ズの皆さんもありがとう。

こうして振り返ってみると、私のソッカー部人生は本当に人に恵まれていて、支えてもらっていることを痛感する。

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社会人スタッフの皆様
お忙しい中、誰よりもソッカー部にご尽力いただき、また私たちと本気で向き合ってくださり、誠にありがとうございます。
皆様からいただいた学びを胸に刻み、今後も精進してまいります。

同期へ
いつも本当にありがとう。
今年1月の新施設ミーティングルームで、全員が死んだように倒れこんでいた光景は、一生忘れられません。
チームを第1に考え、どんなにきついことがあろうとも率先して行動できるみんなのことを心から尊敬しています。
あと別件ですが1つだけ、お願いがあります。
呼び名を変えてください。
「にお井」「にょう井」「くさ井」「くさお」「キモ井」「虫系」etc…
文字に起こしてみると、本当にひどいあだ名で呼ばれているのが分かると思います。
もうやめてください。
(美味しいのでやめないでください。)
※一部後輩も変なあだ名で呼んでいます。
心当たりのある人は態度を改めなさい。

後輩へ
こんな頼りない先輩でごめんなさい。でも一言だけ言わせてください。
ソッカー部人生で辛いことがあっても、みんなならきっと大丈夫です。
周りを見れば、本当に素晴らしい仲間・支えてくれる人が必ずいます。
こんなへっぽこな自分でもなんとかなった(何とかしてもらった)ので、そこそこ説得力はあるのではないでしょうか。
もし何かあったら連絡してください。ご飯行きましょう。
あ、あと自分は不仲な祖父江との共演を諦めないので、朋希と昂大の共演もそのうちお願いします。(最近は2人きりで後輩の試合を見に行く程仲が良いらしい。)

Bのみんなへ
刀野さんや創太は家族との時間や睡眠時間、朝食を削ってまでBチームに本気で向き合ってくれている。
2人のためにも明後日のIリーグ最終節、ソルジャーとして身を捧げて、死ぬ気で勝とう。
真っ黒男と神の手男も帰ってくるし怖いものはない。
みんなで本気のガッツポーズして最高の若き血歌って、最高の勝ちフォト撮るよ。
勝木と慶人、最高の涙流そうね。
Bチーム全員でソッカー部全体に最高の流れをもたらそう。

家族へ
まず、直井家に産んでくれて、育ててくれてありがとう。
そしてこれまで何不自由なく好きなことをさせてくれてありがとう。
大好きなサッカーを通じて、沢山の大切な人と学びに出会うことができました。
恩返しを早くできるように頑張るので、もう少しだけ待っててください。
あと、4時半に起きてどたばた家を出て行くのももうちょっとなので、お許しください。

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私はまだ、入部前に掲げた「アップセット」を成し遂げていません。
これまで自分を支えてくださった全ての方の恩義に報いるために
勘違いでも自分に1番期待している私自身のために
最終ラウンド最後のゴングが鳴るまで、一発逆転の大カウンターを狙い、ファイティングポーズをとり続けます。
皆さん、あともう少しの間お力添えをいただけますようお願い致します。

文学部らしさのかけらもない拙い文章となってしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回のブログは、金瑞賢(4年・金浦外国語高)が担当します!
天真爛漫でチームの雰囲気を明るくしてくれるソヒョン。
実は人間観察が大得意で、その洞察力には惚れ惚れします。
その一方で、人を叩くときの力がかなり強いというハードパンチャーとしての一面も兼ね備えています。
そんな彼女がどんなパンチの効いた文章を書くのか、乞うご期待です!

《NEXT GAME》
10月22日(日)関東リーグ戦 第18節 vs 明治学院大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

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