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2023.10.16 引退ブログ

「全てを正解にする」(千代田和真)

平素よりお世話になっております。法学部政治学科4年の千代田和真です。
まずは、この場を借りて今まで私を支えてくださった全ての方々に感謝申し上げます。
直接的に支えてくださった方、陰ながら応援してくださった方、本当に多くの方々に支えられたサッカー人生だったと感じております。
本当にありがとうございました、あと少しだけ背中を押してください。

実咲、紹介ありがとう。あざとくて何が悪いの?系女子代表として、仕事に応援にボトルに転けることに奔走してくれてありがとう。立場の関係上もあり、彼女は私が唯一弱音を吐いたことのある部員です。そんな彼女の言葉と笑顔には何度も救われてきました。これからは多くの男性からの誘いに忙しくなると思うけど、呼び出しLINE未読しないでね〜。

と、彼女への愛を語るとそれだけで1万字越えのブログが完成してしまいそうなのでそろそろ本題に入ります。毎日、「ちよのブログ良かったよ。」とダル絡みしてくる惠風。実はまだ書いていません。ようやく出番が来ましたよ。「威厳のない4年生ランキング」を開催したら、ちょうど熊澤の上、直井の下ら辺となる私で、憧れの先輩方のような偉大な文章は期待されていないと思います。実は熱い感情を表現することが苦手で人と話す時は表現を選び、本音を隠してきました。それでも、今回ばかりはありのままの自分を書いたので、最後まで読んでいただけると幸いです。

昔から大切にしている価値観がある。
全ての選択、行動、出来事はその後の努力次第で白にも黒にも変えられるというものだ。
多くの中から1つを選択する時、どの道を選んでも必ず後悔は生まれる。1つを選ぶということは他の選択肢の道に隠れた可能性を失うことを意味するからだ。もちろん、ベストな選択肢を見つけるために思考を巡らせることも重要だ。しかし、最も重要なことはその選択を正解にするまで努力を続けることだと考える。納得いくまで努力することで後悔は少しずつ減らせる。努力により結果は変えられる。決断と呼ばれるような大きなものだけではない。小さいと思われるような選択や行動、そして自分の身に起きた出来事全ては正解にすることができる。
言い換えると凝り固まった根性論になるが、菱川から“Top of ROUGAI”と呼ばれ、4年間の半分程を怪我人として過ごした私にとって大きな原動力となった考えだ。

1年生―現実と憧れ

自分のサッカー人生と支えてくれた人たちの想いを正解にするため、高い志と大きな希望を胸にソッカー部に入部した。高校時代に大学ソッカー部と練習試合をした時の経験から、正直ある程度通用すると思っていた。それでも、1番下の4軍に所属することになった。現実を見た。高校時代とは圧倒的に異なるフィジカルレベルにプレー強度。その中でも入部直後からTOPチームで活躍する同期の姿。自分よりも上のカテゴリーでプレーする塾高同期の存在。自分の実力の無さを思い知った。それら全てが自身のモチベーションに繋がり、すぐにでも上のカテゴリーに上がりたいと意気込んでいた。しかし、入部直後に怪我をした。それとほぼ同時にコロナによる活動自粛が始まった。1年目は、怪我とコロナの影響で半年くらいしかサッカーができなかった。ただ、自分の課題は明らかだった。それは、フィジカルの弱さだ。だから、怪我の期間は課題を重点的に鍛えられると捉え、前向きにトレーニングに打ち込んだ。毎週、月オフの朝8時から笹と蛯名と一緒にジムで筋トレをしたのは今でも忘れられない思い出だ。ピッチの外から練習を眺めるとより多くのことに気付けた。特に、上級生として背中で、そして声で、チームを引っ張る上級生の姿に憧れた。引退する最後の最後まで関東リーグに出場するために、もがき続ける姿に憧れた。そして、尊敬する先輩方が必死にその座を目指すTOPチームという存在に憧れ、より慶應を代表してプレーしたいという想いが強くなった。

2年生―自信
シーズンインと同時にBチームに昇格し、目標のTOPチームからより近くでプレーできることになった。初めて、TOPチームでプレーするというプランが現実的に思えた。それでも、Iリーグ開幕前の練習試合で怪我をした。完全に自分のフィジカルレベルの低さが原因の怪我だった。避けられるはずのタックルを避けることができなかった。それと同時に、怪我人の本物の重鎮、道家さんと一緒にC1チームに降格した。復帰後は、Iリーグで徐々に結果を出せるようになり、数回TOPチームの練習にも参加させていただいた。しかし、チャンスを掴むことはできなかった。TOPチームの練習の雰囲気、プレースピードに圧倒されたのを今でも覚えている。しかし、自分の中に相手のレベルが上がっても通用する武器があることに気付いた。それは、ドリブルで相手の逆を突くことで、シュートやクロスの精度を磨けば、大きな武器になると考えた。その後、再びBチームに昇格し、攻撃的なスキルを伸ばすために日々練習に取り組んだ。

3年生―挫折と約束
2年目に選手として大きく成長したおかげで、TOPチームとしてプレシーズンを過ごすことができた。関東1部の大学や社会人チームと練習試合する機会もあったが、攻撃面では十分通用するという自信がついた。一方、監督から与えられた課題は守備強度と戦術に則ったプレーをすることだった。特に、守備に関しては中高時代から言われ続けてきた課題で正直「またかよ。」って思った。そして、守備に関して課題意識は持っていたものの、なんだかんだ試合に出られてきたという経験から甘えが生じた。攻撃の面で圧倒的な選手になれば試合に出られるし、そっちの方が自分の理想にあっているだろうと考えた。結果、自分勝手なプレーばかりをし、攻撃でも圧倒的な存在にはなれず、Bチームに降格することとなった。今思えば、完全に逃げの選択だった。そんな中、「自身のサッカー人生の夢をチームの仲間に託す」という選択をした同期がいた。彼がチームのために取った決断を心から尊敬した。そして、彼の決断を一緒に正解にすると約束をした。電話だったか、二子玉川の人気定食店たぬきだったかは忘れたが、上海ではなかったことだけは確かだ。あそこは、敗北話をしんみりと語るお店だからね。彼の決断を聞いた時、私の「慶應義塾体育会ソッカー部」でサッカーをする意義が明確になった。そして、仲間のためにがむしゃらに守備をすることもゴールやアシストやその他の目立つプレーも、同様にして価値があるものであると気付いた。それからは、守備能力の強化を意識して練習や試合に臨んだ。3年目は、本当に怪我による離脱が長かった。ここまで書いてきた話は3ヶ月くらいの間に起きた出来事で、残りの9ヶ月くらいは怪我人として過ごした。正直、何度も立ち止まりたいと思ったし、やり直したいと思った。それでも、逃げ出したいと思ったことは1度もなかった。ソッカー部には、自分よりも辛い状況の中で前向きに努力している仲間が常にいる。本当に素敵な場所だと思う。当時のB1の仲間には本当に救われた。選手と主務を兼任する景くん(R5卒)、怪我期間のリハビリにも妥協しないこうへいくん(R5卒)と天風、そして山道から駆け降りてくる妖怪ババア祖父江など、本当に多くの仲間の姿に救われた。ふと周りを見渡せば、尊敬する仲間の存在があったおかげで目標を見失わずに済んだ。

4年生―
4年目が精神的には1番きつかった。同期の多くがTOPチームでプレーする中、自分はTOPとBを行き来していた。Iリーグが始まってからは完全にBに定着、Bでもベンチメンバーに回ることもあった。入部時に思い描いていた、理想のソッカー部生活とはかけ離れた生活をしていた。怪我明けは得意のドリブルの感覚も失っていた。ボールを受けるのが怖いと思うこともあった。嫌いだった守備をする時間に安心することもあった。それでも、TOPチームへの憧れは消えることはなかった。特に、塾高からの同期の雄介、星夜、ぴーがTOP着を着て練習している姿は本当に刺激的だった。とにかく、自分に関わるこれまでの全てを正解にするための行動を心がけてきた。後悔を少しでも減らすための努力をした。粘り強く継続すると、少しずつ結果が出てきた。そして、7月15日の東京学芸大学戦で憧れの関東リーグデビューを果たした。その後、4試合に出場し中断期間に突入した。憧れの舞台に立てた喜びともっとチームの勝利に貢献したいという想いが混在し、夏休み期間にもう一皮剥けたいと感じた。迎えた山中合宿、山道ランにて右足首を負傷。本当にもう終わったと思って、初めて泣いた。今までのどの怪我よりも痛みを感じたし、捻った瞬間の音が時々フラッシュバックする。と物凄く痛々しく書いたものの、実際は、病院の先生に「大袈裟だよ。」と言われる程の軽症で済んだ。1ヶ月程で復帰することができ、関東リーグ再開にはなんとか間に合わせることができた。しかし、現状はリーグ再開後からの全ての試合でベンチ外。相手チームの仮想はもう嫌だ。終了の笛を応援席から聞くのももう嫌だ。ピッチで慶應の勝利に貢献したい。笹の決断を。家族や応援してくれている人々の想いを。仲間の存在、そして努力を。怪我の多かった自分のサッカー人生を。それら全てを正解にするために、残り1ヶ月がむしゃらに頑張る。3部初代王者になる。理想のサッカー選手像なんて捨てた。ソッカー部員として、チームから求められている役割を全力で全うする。それが、自分がこの4年間で見てきた憧れの先輩たちの姿だったから。

最後に、自分の大好きな言葉で締めくくりたいと思う。これは、小さい時のどこかで聞いた言葉で、苦しい時、辛い時に前向きになれる言葉だ。

「大変って字は大きく変わるって書くんだよ。」

困難を乗り越えた先に待っている成長を信じて腐らず粘り強く努力を継続できるような人間でありたい。

社会人スタッフの皆様
いつも何よりも選手のことを第一に考えてくださり、ありがとうございます。
サッカー人生の最後を指導していただいたおかげで、選手としても人間としても大きく成長することができました。
残りの期間も全力で戦うので、ご指導ご鞭撻の程宜しくお願いします。

同期へ
4年間本当にありがとう。
皆の存在に助けられてばかりの4年間でした。
他人のための行動ではなくても周囲に影響を与えられる、そんな皆を心から尊敬しています。
誰かの名前を挙げるとキリがないので、思い出話は引退後にたくさん話しましょう。
とりあえず、なんとしてでも優勝して笑って引退しましょう!
ってことで、@yudai0125yudai、「かっこよくて優しい男です。是非、彼のインスタを覗いてください!」なんて紹介できそうにないわ、ごめん。

先輩方へ
本当に多くのことを学ばせていただきました。
常に憧れの存在でした。
数年後の自分はこんなにもかっこよくなれているのだろうかと常々思っていたけれど、到底敵いそうにありません。
今後共宜しくお願いします。

後輩へ
怪我ばかりの私を見て、「こんな先輩にはなりたくないな〜。」と笑いながらも、試合前には「頑張れ。」のLINEをくれる後輩たちが好きです。
4年間は本当にあっという間で、立ち止まっている暇なんかありません。
自分の中にある本当に大切なものを見失わずに走り続けてください。
堀溝と村上はおしゃれ会、茅野は食べログ、引き続きよろしく!

家族へ
いつもありがとう。
いろんな想いは、全部終わってから伝えたいと思います。

長くてまとまりのない、殴り書きのような文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回のブログは、奇人・熊澤維吹(4年・國學院大學久我山高)が担当します。彼の奇想天外のプレーには、ピッチ内外問わず何度も驚かされてきました。顔良し、スタイル良し、性格良しの韓国風イケメンの彼ですが、最近はプライベートも充実しているようです。(詳しくは鈴木隆弘の「The World According to You.」をご覧ください。)そんな彼は最近、心なしか声量と発声回数が上昇傾向にあります。自分のことを多くは語らず、相手の話を包み込むように聞いてくれる彼がどんな想いを書くのか、乞うご期待です!

《NEXT GAME》
10月22日(日)関東リーグ戦 第18節 vs 明治学院大学 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

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