お問い合わせCONTACT
MENU

BLOG

部員ブログ

背景

2023.08.21 部員ブログ

「答え」(金鶴航輝)

平素より大変お世話になっております。法学部政治学科2年の金鶴航輝と申します。

今回、初めてブログを担当させていただくことになりました。自らの思いを文字に書き起こす貴重な機会、自然体のまま文章に思いを投影することを心掛けました。拙い文章ではありますが、ご一読いただければ幸いです。

「なんでプロサッカー選手にならないのにサッカーやってるの」久々に会った友人からの質問に私は少し言葉を詰まらせた。そして質問を掻き消すように「サッカーが好きだからかな」と答えた。確かに気付けば、教室で勉学に励むよりも、友人と共に遊び呆けるよりも、グランドで仲間とボールを蹴る時間が日々の生活の主軸になっていた。気付いた時にはソッカー部色に日常が染まっていた。それなのに「何故大学生活をソッカー部に捧げているのか」と捉えることのできる友人の問いに対して、間髪入れずに自信を持って答えられなかった。この心の隅に残っていた蟠りを解消し、自分自身がソッカー部に所属する意味を見つめ直した末の、今の答えを綴らせていただきたいと思います。

高2の夏、多くの高校生が受験勉強をし始める頃、私は悠々自適に過ごしていた。成城学園に入学し、かれこれ11年目、自宅から徒歩5分、小学校からの友人も沢山いる。そのような過ごし慣れた環境が大学でも用意されていた。サッカーもFCトリプレッタユースで個性が爆発している仲間と楽しくすることができていた。しかしながら、どこかこのまま日々を過ごし、大学生になることに違和感を抱き始めた。それは充実した日々を迎えに行かずとも、向こうからやって来る罪悪感だったのかもしれない。そして私は慣れ親しんだ環境を離れることを決意する。

慶應への入学が決まった時、私はソッカー部の門を叩けずにいた。それは自分のプレーが通用するか、4年間やり遂げることができるかという不安、その不安に勝る覚悟がなかったからだ。慣れ親しんだ環境に甘えを置いて、決意を持って来たはずなのに、伝統ある門を前にして踏み止まっていた。そこで自分を後押ししたのは、紛れもない自分自身のサッカーが好きという純粋な思いだった。まずはソッカー部のソッカーを体感したい。そのような思いから練習に参加させていただくようになった。

必死にとにかく走り回った。フェーズって何。たつ吉って何。当時は知る由もない単語が飛び交う中、与えられた役割を果たすことに奔走した。先輩方の声を聞きながら、少しずつでも着実にソッカーを体に吸収していった。練習に参加し始めてから約1ヶ月程経った練習試合、終始守備に追われ疲労がピークで迎えた試合終了間際、自らのクロスが得点に結びついた。そして先輩方の歓声と拍手が聞こえてきた。自分もソッカー部の一員になれた気がした。高校生の自分が探し求めていた環境はここだと確信する。

今振り返ると、私は自ら門を叩いたのではなく、自然とその魅力を体感し、引き込まれていったのだと思う。毎朝3時45分起きでも、走り練が多くても、友人と会う時間がなくても、その先にはソッカー部の一員でしか味わうことのできない瞬間が待っている。早慶戦の歓声、亜細亜大学戦の静寂、それは時に歓喜であり、時に悲哀でもある。このような本気で感情が湧き上がる経験ができる最後の機会だからこそ、大学生活をソッカー部に捧げているのだと、今なら友人の問いに自信を持って答えられる。

しかしながら、まだ自分は何も成し遂げていない。今シーズン開幕前こそTOPチームに所属していたものの、開幕後は出場機会がなく、BチームのIリーグが主戦場となっている。ソッカー部の一員である以前に1人のサッカー選手。伝統ある門に引き込まれたのはサッカーが好きという純粋な思いがあったから。だからこそ、上手くなる。点を決める。仲間と勝利を分かち合う。関東リーグ、そして早慶戦で活躍する。選手としての責任を果たす。自分自身を成長させてくれる環境に、何を還元できるか。新たな問いの答えを追い求めていく。

長く拙い文章ではありましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。今後共、ソッカー部へのご支援とご声援の程、宜しくお願い致します。

《NEXT GAME》
9月27日(水)関東リーグ戦 第14節 vs 國學院大學 @慶應義塾大学下田グラウンド 14:00キックオフ

WHAT'S NEW

新着情報