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2020.12.13 引退ブログ

「大切な人へ」(前田悠太)

皆さん、こんにちは。今回4年ブログを担当させていただくことになりました、前田悠太です。興味のある方に最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

大学4年間を振り返って何を思う。

私は即答するであろう、「ソッカー部に入部して良かったのかな」と。

大学1年。中学時代から見続けた早慶戦の舞台を夢見て慶應義塾体育会ソッカー部の門を叩いた。始めは1番下のカテゴリーでスタートしたものの、「100年に1度の逸材」(この噂が立つとTOPに上がれないとか。)とまで呼ばれ、Bチームにまで昇格した。

大学2年。順風満帆に見えたサッカー人生だったが、戸田和幸さんとの出会いをきっかけにどん底まで突き落とされた。尊敬していた人に人生初のカテゴリー降格宣告。もちろん今考えれば納得の降格だが、当時は訳も分からず、ただ夢から遠ざかっていく自分に無力さしか感じられなかった。

迎えた大学3年。幹部を決めるミーティングが始まり、チームに貢献出来ているかを強く問われた。現状、Dチーム。自身の存在価値はあるのか、自問自答の日々が続いた。こうして出した決断は「学連幹事就任」。現状を打破するには、何か自分を変えないといけないという焦りからだった。

後にこの決断が、私の大学人生を大きく変えることになるとは知らずに。

大学人生のあらすじはこれくらいにして、ここから答えの真意について入っていきたいと思う。

「ソッカー部に入部して良かったのかな」

夜ご飯を食べながらふと溢れた一言。いつも相談と言っても冗談交じり程度にしか話さないお母さんに聞こえるくらいの大きさで。
そして、こう続けた。
「チームに貢献するはずが、何をやっても自分の思った通りにいかず、チームの雰囲気を悪くしてるんだよね。結果的にただの迷惑な奴になってる。俺ってチームに要らないよね。入部する必要なんてなかったよね。」
思わず涙が出てきた。悔しかった。自分なりに精一杯やっていたという自負があったにも関わらず、全て否定された気分になった。もちろん、意識、自覚が足りないのは紛れもなく自分だとは思う。ただ、やっぱり悔しかった。正直、誰よりも部の為に行動はして来たつもりだった。翌日6時半練だったにも関わらず、深夜2時近くまで横断幕を作成した応援部門での活動。スタメン動画、試合結果報告画像等陰ながらに貢献して来た広報部門での活動。そしてもちろん学連幹事としての活動。他にも多くの時間を部の為に捧げて来たつもりだった。これだけの頑張りが一瞬にして散った儚さにもう部の為に頑張る気力も、部活動を続ける意味もなくなってしまった。張り詰めていた一本の糸が完全に切れてしまった。

他にも理由がある。
それは、学生スタッフでチームマネジメントについて話し合っていた時のことだった。
「もう無理だ。」
あれだけ部に向き合って考えて行動して来た奴の一言は自分の胸にも突き刺さった。それと同時に陰で支えている多くの人達の苦労が蘇ってきた。当たり前のように自分達が活動出来るように辛い顔一つせずサポートしてくれているマネージャー。毎週途方もない時間を掛けてトップチームの勝利の為に分析を続けるリサーチ部門。他にも多くの人がこの部の為に全身全霊を懸けて行動してくれていると私は胸を張って言える。しかし、このような表舞台に立たない裏方の頑張りが報われない現実がより自分から力を吸い取っていった。

これが答えの真意である。

だが、もちろんここで話は終わらない。まだ続きがある。これで終わっては、ただ自分の頑張りを正当化しようとしている奴になってしまう。そんなことを伝えたいのではない。本当に伝えたいことはここからだ。
(お母さんとの話の続き)
私が涙ながらに話すと、長い沈黙の後、お母さんから驚くべき言葉が返って来た。
「もういいんじゃない、十分やり切ったじゃん。そんな悩む必要ないよ、見てる人は見てるんだから。悲しい顔は見たくないよ。」と。
この言葉を聞いた途端、一気に涙腺が緩み自分でも理解出来ない程涙が流れた。ほっとした。救われた。それと同時に、最大の後悔をした。

本気で自分のことを想ってくれている人の期待や応援を裏切ってしまったこと。

私は、とにかく多くの人の為に、多くの人に影響を、多くの人を笑顔に、という心構えでこれまで過ごして来た。しかし、多くの人の為に行動すればするほど、本気で応援してくれる大切な存在の期待や応援に気づかず行動してしまっていた。私はとんでもない裏切り行為をしていた。多くの人に良い顔をしようとするばかりに誰ひとりとして笑顔に出来ていなかった。本当に後悔した。もう一度、大学1年生に戻りたいとまで思った。でも、悩んでいる時間もない。とにかく変わるしかない。もう同じ過ちを繰り返さない。そう決意し、今に至る。

“努力を続けていれば、必ず見ていてくれる人がいて、応援してくれる人がいて、期待してくれる大切な人がいる。こんなにも大切な人を笑顔に出来ずに、誰ひとり笑顔にすることは出来ない。もう悩まない。目の前のことに全力を尽くすだけで良いのだから。”

幸い自分にはサッカーで恩返し出来るチャンスがまだ残っている。どんな形でもZチームの勝利に全力で貢献する。その様を最後まで見届けて欲しい。

このブログで、皆さんに伝えたいことは2つ。
1つは誰にでも大切な人は存在する。でも、それは当たり前なことじゃない。だからこそ、その人への感謝を忘れずに目の前の事に全力で取り組み続けて欲しい。まずは、ひとりを幸せに出来るようになってから。
2つ目は誰もひとりじゃないということ。だから、ひとりで悩まなくて良い。考えすぎなくて良い。必ず、助けてくれる人はいる。そう思えれば、自分のやること全てに自信が付くはずだ。最後まで自信を持って挑戦し続けて欲しい。

インカレを目標に始まったシーズン。前期終わって6位。誰もがインカレへの可能性を感じたと思う。しかし、現実そう甘くはなかった。後期開幕6戦未勝利。本当に辛かった。何をしても勝てないもどかしさに悩み苦しんだ。目標が遠ざかり、どうすればいいか分からなくなった。

このまま終わるのか。終わっていいのか。

思い出せ。どんなに苦しい時でもサポートしてくれたそばにいてくれた大切な存在を。自分に出来る事を全力で。
そして、残留の為に次節、必ず勝ってみんなで笑おう。



100人に嫌われるより
たった1人に嫌われた方が嫌

100人に好きになられるより
本当に自分を想ってくれる1人に好かれる方が良い



本題はこのくらいにして、最後に少し。

同期のみんな、後輩達、家族へ。
自分のサッカー人生はまだ終わってません。コロナ禍という難しい状況でいつサッカー人生が終わるか分かりませんが、最後の最後まで信じて戦い抜きます。体現します。今言えることはそれだけです。

Zチームのみんなへ。
開幕2連敗からやっとここまで帰って来た。
毎試合着実に成長出来ていると思う。
コロナという自分たちにはどうする事も出来ない現状もある。
でも、最後の最後まで信じて、自分達のやって来たことが正解だったと示そう。
その為に出来ることを一人ひとり全力で。
いつか報われる時が来ると信じて。
こんな一つひとつのプレーに一喜一憂出来るチームがあるか。
こんな最高なチーム他にあるか。
絶対に笑って終わろう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
今後共ソッカー部への温かいご支援ご声援の程、宜しくお願い致します。

《NEXT GAME》12月19日(土) 関東リーグ戦 最終節 駒澤大学
13:30キックオフ @非公表

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