2016.10.16 引退ブログ
ソッカー部で学んだこと(岡端拓也)
今回部員ブログを担当させていただきます、4年リサーチの岡端拓也です。
暑かった夏がようやく終わり、肌寒い季節がやってきました。急な秋の訪れと共に、長い様で短かった4年間のソッカー部生活が終わりに近づいていることをひしひしと感じています。最後のブログでは、私がソッカー部で学んだことを書いていこうと思っています。上手く書けるかは分かりませんが、最後まで読んでいただけたらなと思います。
私がソッカー部で学んだことは、初心を忘れずに目標に向かって努力することの楽しさと難しさです。
私が慶應義塾体育会ソッカー部の門戸を叩いた時、やっと入部することが出来たという喜びと共に、自分の実力がどこまで通用するのか早くサッカーをしたいなあ、という気持ちで一杯でした。中高合わせて東京都3位が最高成績だった自分にとって、関東の舞台で闘うソッカー部はずっと憧れの組織であり、観に行った早慶戦は夢の様な舞台でした。入部時は1番下のカテゴリーからのスタートでしたが、もう下がることは無い、上がっていくだけだと自分自身を奮い立たせ、1つずつ目標に進んでいくことが出来ました。大志を抱きながら目標に対して邁進することが出来ている日々は何とも言えない充実感があり、ハードなトレーニングをいくら重ねようと楽しくて仕方ありませんでした。
しかし、振り返って考えてみると大学2年時にグラマネミーティングをした時の私は入部した時の私とは違っていたのかなと思います。2年生の時の1年間はリサーチ業務と練習、授業のバランスが上手く取れず、コンディションが常に悪い様な状態でした。前向きな気持ちでリサーチを引き受けたのにも関わらず、リサーチ業務が1番大切なサッカーの邪魔になっていると思うこともしばしばありました。色々工夫はしたものの、当時の私にはそういうマイナスな思考がこびり付いてしまい、思う様なプレーが出来なくなっていたと思います。そして、そのタイミングでグラマネミーティングが始まったのです。
ミーティング初期、私の中にグラマネになる選択肢などありませんでした。しかし、サッカーが思いの外上手くいっていなかったこと、加えて終電近くまで同期と対話を繰り返す日々が続いたこともあり、段々とグラマネという役職が自分の中で1つの選択肢になっていきました。そして私は3人の最終候補に残りました。3ヶ月以上ほぼ毎日同期から対話を求められ、お前にやってほしいと言われ続けた私はかなり神経が磨り減り、もうこの際自分の目標や信念など捨ててグラマネをやった方が楽なんじゃないかとさえ思いました。しかし、そんな時に1人の同期が僕に言ったのです。
「入部した時のギラついたお前はどこにいったんだよ。思い出せよ全部。」
普段は温厚なその同期はいつに無く真剣な眼差しで私に言ったのです。その時私はハッとました。私は忙しさや過酷な状況の中で1番大切な自分の気持ちを忘れていたのです。こんなところでサッカーを辞められない。素直にそう思いました。グラマネをやるか選手を続けるか、その間で心が揺れていた私を救ってくれたのはその同期でした。
「常に俺の先を行け」
その同期が高校卒業の時に私の色紙に書いてくれた言葉です。その言葉を思い出した私は、推してくれた同期のみんなに申し訳無い気持ちを持ちながらも選手を続ける決断をしました。
そして、その決断以降、私は自分が選んだ選手の道が間違っていなかった、岡端を選手として残して置いて良かったと皆になるべく思ってもらえるように練習に取り組みました。その結果、幸運にも私は4年の春にトップチームに上がることが出来ました。しかし、しっかりと定着するところまでいきませんでした。
Bチームに落ちたショックは大きく、私はなかなか気持ちを立て直すことが出来ませんでした。そして、その時から自分の中でサッカーを楽しむ気持ちが消え、上に早く戻らなければならないという焦り、同期への申し訳なさ、自分自身の不甲斐無さで心が一杯になりました。このままの状態が続くことは自分に対しても同期に対しても失礼だとよく分かっているのに、どうしてもそういった負の感情が拭えませんでした。そんな日々の結果、私は遂にCチームに落ちてしまいました。
純粋にサッカーを楽しむこと。昔は簡単に出来ていたことなのに、なぜかそれが出来なくなってしまったのです。サッカーが大好きな自分にとってサッカーをするのが辛くて苦しい感覚の中でプレーすることは地獄でした。
なぜ監督に抗議してでもトップチームにしがみつくことが出来なかったのか。
なぜもっと早く上を向いて明るくサッカーに取り組むことが出来なかったのか。
やり切れない想いと後悔が日々よぎります。
しかし、その様な中でも私には目指すべき目標があります。それは同期とインカレ出場の切符を勝ち取ることです。残りの期間、選手としてプレーで貢献することは難しい状況ですが、私にはリサーチという役職があります。トップチームが苦しんでいる時に力になれるのがリサーチです。残りの期間、選手の悩みやチームの迷いを少しでも解決出来る様に尽力します。
そして何より、自分と共に4年間サッカーを真剣に取り組んできた同期と1日でも長くサッカーをしたいです。そのために、日々の練習は基より、小さくてもいいから自分に出来ることを探してやっていきたいと思っています。
まとまりきらなかったかもしれませんが、自分が今思っていることを書かせていただきました。後輩には私と同じ様な後悔はして欲しくないと思います。サッカーを楽しむことを忘れずに日々目標に向かって突き進んで下さい。
《NEXT GAME》
10/23(日) 関東リーグ戦 第19節 vs法政大学
@川口市青木町公園総合運動場 14:00キックオフ