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2018.11.12 引退ブログ

思い出(鴻巣良真)

鴻巣こんにちは。最近悩み事が多すぎて、人生について深く考えすぎる挙句、哲学者への道まっしぐらな男、増田皓夫から紹介を預かりました、総合政策学部4年の鴻巣良真です。最後のブログは、私の心の中にある思いをそのまま綴りたいと思います。

今年の夏、一生忘れられない思い出ができた。早慶戦だ。等々力陸上競技場、18000人の観客、プロのような雰囲気の中、今年一番のベストゲームを、私がぶち壊した。1部リーグで圧倒的な強さを誇る早稲田相手に先制したものの、私のミスで逆転負けをくらった。私自身、4年目にして初めて出場のチャンスを掴んだ早慶戦。その最初で最後の早慶戦は、私のミスによって失点し敗戦、何も出来ずに終わった。仲間への申し訳ない気持ちなのか、自分への無力感なのか、理由はわからないが、涙がとまらなかった。私がやってきたことは間違っていたのかもしれない、そう考えるようになった。常に結果を求めてきた私にとってこれ以上にない「敗北」だった。

私の大学サッカーのスタートは、「溝渕雄志(現プロサッカー選手)を倒す、須田芳正(前監督)を圧倒させる」だった。当時トップチームの右サイドバックの絶対的存在であった溝渕さんからポジションを奪うことを目標としたものの、入部後すぐに溝渕さんの存在の大きさを目の当たりにするとともに、須田前監督からプレーを認めてもらえない現実があった。故に、日が経つにつれて目標は遠くなっていった。気づいたら、顔面スレスレで須田さんに怒鳴られ、気づいたら須田さんの帽子が物凄いスピードで飛んできて、気づいたら試合後に走らされていた。もちろん関東リーグに出場できるはずがなく、AとBを行き来する立場にあった。中学高校と試合に出続けてきた私にとって初めての経験であり最大の挫折だった。
それでも腐らずに自身と向き合ってきたことで、大学3年時に転機が訪れた。センターバックへのコンバートだ。怪我人が増え、私に最大のチャンスが訪れた。3回目のシーズンの初めの天皇杯予選でこのチャンスをがっちり掴んだ。監督に自身の成長が認められ、関東リーグに出場することが当たり前な存在に変化した。もがき苦しみ、2年間かけても超えられなかった大きな壁を3年目にして乗り超えたからこそ、今現在の私が存在していると自信を持っていた。

勘違いしていたのかもしれない。

よくよく考えてみると、溝渕さんからポジションを奪ったことは一度もない。関東リーグに出場できたのは、常に試合に出ていた2個上の先輩方が引退したからに過ぎなかった。試合に出場しても1部残留できず、2部に降格させてしまう実力しかなかった。結局、一番大切なゲームで何もできなかった。本当の意味での壁を乗り越えていなかった。私の大学4年間が正しかったと思えなくなってしまった。疑問が残ってしまった。

これが今の心の中の思いです。

結局、サッカーで何一つ結果を残すことができず不完全燃焼で終わってしまいました。それでも、慶應ソッカー部で過ごした4年間は、このブログでは語りつくせないほどの多くの経験をさせてくれました。考えの全く違う方々から多くの勉強をさせてもらいました。何より自分という人間を知ることができました。これからの人生において最も大切なものは何かを教えてくれた慶應ソッカー部での4年間は私の財産であること間違いなしです。
また、1年の時から活躍し常に私に刺激を与えてくれた同期、影でこそこそと努力をしていた同期、私に対して本気で叱ってくれた同期、プレー面についてアドバイスをしてくれる同期、怒鳴られているときに横で大爆笑している同期、私と同様に、須田さんから猛烈に怒鳴られている同期など、最高の仲間と出会うことが出来ました。一緒に苦しみを味わい、ピッチ内において全力でぶつかり、ピッチ外では全力でふざけあった同期達は一生の友です。

最後になりますが、慶應のユニフォームを着て試合できるのもラスト2試合になりました。本気でサッカーができるのもあと2週間です。何もかかってない試合だろうが、慶應のユニフォームを着る以上プライドを持って全力で戦います。笑顔で終われるよう最後まで自分の役割を全うします。

次のブログは、リサーチという立場から慶應を支え続けてきたメロスこと、佐藤隼人です。彼の個性が発揮されると思われるブログをお楽しみに。

《NEXT GAME》
11月18日(日) 関東リーグ戦 第21節 vs立教大学
@立教大学グラウンド 14:00キックオフ

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