2022.05.28 部員ブログ
「決断」(村上健)
平素よりお世話になっております。今回ブログを担当させていただくことになりました、法学部政治学科1年の村上健です。初回ということで何について書くか考えた末、今回は「決断」というテーマのもと、自身のサッカー人生について振り返っていきたいと思います。拙い文章ですが、最後まで読んでいただければ幸いです。
私は小さい頃からいつも「決断」することを避け、いつも誰かに勧められたことだけをやってきた。サッカーを始めたきっかけもその内の一つであり、両親にやってみなよと言われて始めたのである。サッカーと言えばフィールドプレイヤーだよと友達に言われてフィールドプレイヤーになり、左利きだからという理由でメッシ好きな少年に。そのまま何も考えずただボールを追いかけ、小学6年時には都選抜に選出されたこともあった。当時の自分は実力以上に評価されていたことに気付かず、完全に天狗となっていた。
このように何も自分で「決断」しなくとも、ある程度は成功していた現状に満足していた反面、人に言われるがままのサッカー人生に嫌気が差していた自分もいた。そんな中、私のサッカー人生の中で一つ目の大きな「決断」が迫られる転機がやってきた。それは、中学進学時にFC東京の下部組織からスカウトをいただいたことである。完全に浮かれていた私であったが、内定条件はキーパーとして入団することであった。当時フィールドプレイヤーとしての実力を過信していた私には少し納得のいかない条件でもあった。しかし上記にも述べたように、現状のサッカー人生に嫌気が差していた私はキーパー転向という新たな挑戦をすることを「決断」した。
それからの日々は想像を遥かに超える苦難や葛藤のオンパレードであった。当時から有名だった熊倉匠がライバルとして立ちはだかり、全国レベルの仲間達には到底及ばず、必死に食らい付くことで精一杯だった。何度も自分の「決断」を後悔し、一人で涙を流していたことは今でも鮮明に覚えている。チームは最後の大会、高円宮杯で全国2位という輝かしい成績を取ったが、3年間最後まで出場出来ずに終わった私はどこか複雑な想いを持ったまま卒団した。
腐るに腐った私は文武両道がモットーの國學院大學久我山高校に入学し、再び「決断」することを避ける自分へと逆戻りした。監督やGKコーチに言われるがままにプレーをするようになり、好きでもない勉強に精を出すことも出来ず評定も低かった。そのまま一年と半年ほどを無駄に過ごした私であったが、ここであることに気が付いた。それは小学生の頃とは違い、他人に言われるがままに過ごす日常に輝きはないということだ。そんな時、志望校のために必死に努力をする先輩方や、チームのレギュラーを勝ち取って全国を目指す同学年の仲間を見て、色のない日々の虚しさから抜け出そうと強く心に誓った。それからの私は小さな頃からの夢であった選手権に出場することを実現するために無我夢中で取り組んだ。そして2年の冬、遂にその夢を叶えることが出来た。自ら「決断」することが自らを本気にさせる原動力になったのだ。
中学時代とは対照的に、今度は「決断」によって清々しい経験と成功を得ることが出来た。しかし振り返ってみれば、当時は失敗だと後悔していたキーパー転向という「決断」をしたことによって、選手権に出場することが出来たのではないかと考えた。無駄になる「決断」など一つもない。むしろ「決断」こそが未来を豊かにする一歩となるのではないか。自らの実体験と共にそう考えた私は更なる「決断」に踏み切ることにした。それは慶應義塾大学に進学してサッカーを続けることだった。そのためにはサッカーとの両立が可能なAO入試を受けるという「決断」が必要であった。近年、知名度と人気が上がり、高倍率になったAO入試は頭の悪い私には無謀だと蔑む人もいた。私も決して不合格が怖くなかった訳ではない。重圧やプレッシャーに押しつぶされそうになった日もあった。それでも私は自分の意志を曲げたくなかった。仮に合格を実現出来なかったとしても、今後の人生に必ずや意味を為すものだと分かっていたからである。そしてあのとき「決断」をしたおかげで私は今、伝統あるソッカー部の一員となり、こうしてブログを書くことが出来ている。
何かを成し遂げた成功者は皆、当たり前のように自ら「決断」をしてその成功を掴んでいる。私は「決断」に基づいた挑戦がたとえ失敗に終わったとしても、その経験がきっと将来の成功を掴むための活路になると信じている。これからの4年間、いやこの先の人生ずっと、転機が訪れる度に自分の「決断」を信じて邁進していくことをここに誓い、文章を終えたいと思う。
大変長く拙い文章ではございましたが、最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。今後共、ソッカー部へのご支援とご声援の程、宜しくお願い致します。
《NEXT GAME》
5月30日(日) 関東リーグ戦 第7節vs流通経済大学
@駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 11:30キックオフ