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2022.03.30 部員ブログ

「二兎を得る」(勝又航大)

花粉が春の暖かさと共に訪れ、涙の価値が廃る時期となりました。かくいう私は花粉症には悩まされていませんが、寒暖差にすこぶる弱く、身体のしんどい時期が続いております。先日外に出るのが憂鬱な時に見た“マイ・インターン“の劇中で、ロバート・デ・ニーロが”ハンカチを持ち歩くのは人に貸すため”と言っていました。我が家の洗濯機には人の涙を拭かぬまま役割を終えたハンカチばかりが溜まっていきます。何故でしょうか。

さて、平素は大変お世話になっております。ソッカー部でマネージャー兼ゴレイロ(GK)をやらせていただいております、商学部新3年の勝又航大と申します。早速多少の違和感を覚えた方もいるかもしれませんが続けていきます。
ソッカー部に入ってから約2年間が経ちましたが、この自己紹介を如何に分かり易く説明するかというのは自分の中でも一つの難題となっています。
大体はマネージャー?選手?とかソッカー部なのにフットサル?とかそう言った声が聞こえてきます。

折角ありがたい機会をいただきましたが、基本的に何も考えていないのでこういった機会はとても緊張します。変なことを書いてマネ部屋勢に壮大にネタにされそうですが、1人だけ必ず味方になってくれる仲間の姿が浮かぶので大丈夫でしょう。とりあえず仲良くなるために彼女のインスタグラムをフォローすることを検討します。

ソッカー部では、サッカーの競技力向上のために何人かの選手がサッカーとフットサルの二刀流を掲げて活動しています。
そのフットサルチームは3月に2回の全国大会に出場しました。結果はそれぞれ第3位と準優勝。これまでも3度の全国大会に出場し、そのすべてで準優勝となっていましたが、また優勝が目の前でこぼれ落ちました。
今年でご退任される四戸監督のため、そしてこの大会まで残ってくれた4年生のため、いつも支えてくれる方々のため、何がなんでも優勝したいと全員が意気込んで臨んだ全国大会でした。

「誰かのために」
という想いは時にとてつもない力を発揮します。

そして、全国大会ではそれだけではなく、「誰かのためにが自分のためになる」という尊さを感じました。
フットサルチームの全員は紛れもなく「誰かのために」戦っていました。
四戸監督のために戦う、4年生のために戦う、チームや大会を運営してくれる人のために戦う。その副産物としてとして、チームとしての結果、自分の成長や成功が得られる。それが全てでした。

東京フェスティバルでもチャンピオンズリーグでも選手たちはいつも以上の力が発揮出来ていたように感じます。四戸さんはいつも本番では60%の力が発揮出来れば十分だという話をして下さっていました。それでもこの大会の選手たちは100%、それ以上のパフォーマンスが発揮出来ました。自分もその1人です。何がそんなパフォーマンスを引き出してくれたのでしょうか。

自分の中で、「誰かのために」という想いを養うためにマネージャーの活動はとても大きな役割を果たしています。マネージャーをやっているとチームや大会を運営してくれている人たちの存在をより近くに感じることが出来ます。何ならその一部となって一緒に舞台を創り上げることもあります。そして、そういった舞台を作り上げてくれる人たちへの想いや感謝は、自分の調子を最大限にまで引き上げてくれます。その原因は本当に些細なもので、あと1歩頑張ってみようかな、とか手を伸ばしてみようかなとかそんなことかもしれません。でも何故か調子が上向いてくるものなんです。こんな尊く素晴らしいことがあるでしょうか。こんなことを知ってしまったからには、もう後に引くことは出来ません。自分の後ろにいる「誰か」への想いを胸にプレーすることを忘れることはもうなさそうです。

そしてもう一つ、こんな時の試合はもう楽しくてしょうがないです。想いを背負ってプレー出来ると一つのプレーに対する悔しさや嬉しさ、喜びが段違いに大きくなります。この感情一つひとつはプライスレスなもので、自分に対して何ももたらしていないかもしれません。でも私たちはこのプライスレスな喜びに取り憑かれています。相手のシュートを止めた、アシストをした、点を取った、試合に勝った。その喜び一つひとつが自分たちを魅了します。その喜びを味わうためにはとてつもない努力が必要なこともあります。高い壁が立ちはだかることもあります。でも私たちは気が付いたらその壁に立ち向かって行ってしまうのです。その先にある喜びを目指してしまうのです。

この2つの大会を通して、個人としても本当に色々な感情を経験しました。歓天喜地、艱難辛苦。この1ヶ月、常に葛藤との戦いでした。マネージャーとしてチームに必要とされている、頼りにされているという喜び。選手として試合で活躍できた喜び。しかし一番大きく残ったのは、マネージャーとして、選手としてチームを勝たせられなかった悔しさ、辛さでした。

喜怒哀楽の感情は本当にジェットコースターのようなもので一瞬で覆ります。この1ヶ月で2度も天国から地獄への感情の変化を味わいました。しんどくてたまりませんでした。みんなの顔は見れないし、次の練習は怖くてしょうがありませんでした。でも、それと共にもう一つの欲も出てきてしまうのです。この悔しさを超えた先の喜びへの欲です。

今でも大阪成蹊との試合を思い出すと鳥肌が立ちます。最後にボールが自分を通り過ぎた瞬間、ブザーの音が鳴った瞬間の景色は頭から離れません。恐怖と、悔しさと、何が何だか分からない感情に苛まれます。
でも、それを克服して、乗り越えた先にはきっととんでもない喜びがあるはずなんです。だから“勝利”が欲しいのです。選手としても、マネージャーとしても、その喜びを得たいから勝ちたいのです。最後に“勝利”という結果を得ることができなければ、悔しさで終わってしまいます。もちろんその過程で学べることはたくさんあるでしょうし、成長出来ることは間違いありません。でも勝利してこそより大きな喜びを得られるのです。最後には勝利が必要です。自分はマネージャーとしても選手としてもチームを勝たせられる存在にはまだなれませんでした。もう目指すべき理想像は見えています。マネージャーとして、選手としてチームを勝たせること。両方で勝利を求めます。

これは持論ですが、二兎を追うのであれば、それぞれの兎に対する想いは人一倍強くなければならないと思います。実際の行動量というのは圧倒的でなければなりません。
私たちが共に兎を追う仲間たちは、兎を奪い合うライバルたちは、その1匹に全てを懸けている人たちだからです。二兎を追っている自分が一番やらなければ、そこでの基準を下げてしまうことになります。両方あるからどちらも50%ずつではなく、両方やるからこそ両方に120%を発揮しなければなりません。
自分がこの場所で勝負すると決めたからには、猪突猛進で進んでいかならないのです。絶えず努力を重ねなければなりません。それが覚悟なのでしょう。きっと喜びはその先に待っています。

そしてソッカー部には、サッカーで勝負することを決めた格好良い選手たちがいます。支えることで勝負することを決めた格好良すぎるスタッフ陣がいます。勝負することを決めたからには最後には勝利が求められます。そんな仲間達と共に戦える喜びも感じつつ、共に進んでいきたいです。
今週には関東リーグが始まります。全員が一戦一戦に全てを懸けて、大きな喜びに向けて、勝利に向けて戦っていきます。苦しいことも多いと思います。そんな時には身の回りにいる「誰か」のことを思い出して下さい。きっと楽しくなります。上手くいくようになります。人のせいにするのは簡単です。でも、人のお陰と思うのは難しいものです。「誰か」のお陰で自分達は今戦えています。そのことを忘れずその「誰か」のために戦っていきましょう。

そして、ご支援いただいている皆様、いつもありがとうございます。ご経験あるかと思いますが、皆様のご支援、ご声援というのは本当に力になります。どうか今シーズンもソッカー部へのご声援の程、宜しくお願い致します。
皆様の常日頃からのご支援ご声援への感謝を以てブログの結びとさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後共、変わらぬご支援ご声援の程よろしくお願い致します。

《NEXT GAME》
4月3日(日)関東リーグ戦 第1節vs 青山学院大学@栃木市総合運動公園陸上競技場  14:00キックオフ

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