2020.12.08 引退ブログ
「慶應の強みとは何か」(多治見駿吾)
平素は大変お世話になっております。
商学部4年グラウンドマネージャーの多治見駿吾です。
まず始めに、先日は大変厳しい状況下ではありますが、多大なご支援もあり定期戦を開催することが出来たこと、この場をお借りしてお礼申し上げます。定期戦として勝利出来なかった悔しさは残りますが、残留に向けて勝ち点1を積み上げられたことは意義のある試合だったと考えています。残り2節となり決して油断出来ない試合は続きますが、1部残留へ向けて応援して下さっている皆様の心を動かす試合を見せることが出来ればと思っています。
さて、ここから本題に入りたいと思いますが、今回は慶應の強みについてグラウンドマネージャー(グラマネ)としてピッチ内外に携わってきた私なりの考えを綴っていきたいと思います。
今後組織を作っていく後輩達の参考になれば幸いです。
先日の田原(4年・静岡学園高)、井上(4年・桐蔭学園高)のブログでもありましたが、ソッカー部にはスポーツ推薦がありません。しかし、100年近くの歴史を持つ組織が長らく関東リーグという舞台で戦い続けているのは事実です。それを踏まえると必ず慶應には強みというものがあるはずです。もしかすると伝統という言葉に置き換えることも出来るかも知れません。それは何か。
私が行き着いた結論は、慶應の強みとは「組織の為に思考と行動を続ける」ここにあると思います。
およそ150人が所属する組織に於いてそれぞれが異なる考え方や価値観を持っているのは当然です。しかし、個々がバラバラの状態では単純な能力で上回る相手に対して太刀打ち出来ません。だからこそ組織という1つの指標に向かって一体となることが求められます。その為には、チームが1つになるには何が必要なのか、どうしたら次の相手に勝つことが出来るのか、などと思考を巡らせることが必要です。ソッカー部でことあるごとにミーティングが開かれるのは思考する機会を作り出す為だからだと思います。コーチングスタッフミーティング、マネジメントミーティング、リサーチミーティング、学年ミーティング...細かく挙げたらキリがないですが慶應の強みを生み出す為に全て必要なことです。そして、思考を経て出てきた答えを行動に移すことも大切です。ただ頭の中で考えただけではダメです。行動を起こすことで初めてその思考は意味を持ちます。たしかに行動を起こすには多くのエネルギーを使います。時には、思考の末に行き着いた答えが正しいのか不安になり躊躇してしまう時もあります。しかし、その答えに自信を持って行動するべきです。なぜなら、行動を起こしてみなければ思考に費やした時間も労力も無駄ですし、その答えが正しいかどうかも実際にやってみなければ分からないからです。もし、答えが間違っていたとしても再び思考を巡らせ行動を起こせば良いだけです。そして、何よりも大事なことは、続けることです。頭と体を働かせてもチームが上手くいかない時もあります。だからといって、現実から目を背けてはいけません。思考停止してしまっては行動も起こせず、慶應の強みは失われます。実際にグラマネになってから感じるのは、各々が「組織の為に思考と行動を続ける」これが出来ている時はチームが上手くいっていました。
当たり前の様な事をここまで言葉では簡単に述べてきましたが、実際にマネジメントする立場として「組織の為に思考と行動を続ける」ことは1番の難題だと感じています。自分が体現するのも一苦労ですが、それを150人に一人ひとりに求めることは非常に困難です。しかし、この難題に歴代の先輩達は格闘してきたことでしょう。そしてこの積み重ねの結果、今のソッカー部があると思います。つまり、過去はこうだったからだとか、誰かに言われたから行動するだとか、それは慶應の強みでも何でもありません。ここで言いたいのは先輩達が築き上げてきた伝統というものを正しく解釈し、今のチームの為に最適なマネジメントを考え行動していくことが常に求められるということです。特にプレーヤーを辞めるという決断をしたグラマネは「組織の為に思考と行動を続ける」象徴であり、この難題に代々向き合っていくことになると思います。ですが、この難題を乗り越えた時に漸く「残留」であったり「定期戦勝利」であったり「インカレ出場」であったり「大学日本一」といった目標を達成出来るのではないでしょうか。自分に残された時間はごく僅かですが、最後までこの難題にグラマネとして向き合っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後共変わらぬソッカー部へのご支援・ご声援の程、宜しくお願い致します。
《NEXT GAME》
12月12日(土) 関東リーグ戦 第21節 専修大学
11:00キックオフ @非公表