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■東京都1部リーグ 最終節 VS.FC GIOCO世田谷 (2-2引分け)

2013.10.19

2013/10/13(日) 12:30 KICK OFF

慶應BRB

FC GIOCO世田谷

2
(勝点28→29)
1 前半 1 2
(勝点10→11)
1 後半 1
得点者  26分 FC GIOCO世田谷
36分 原田 亮 (久保 雅史)
87分 FC GIOCO世田谷
88分 大山 元輝 (金房 拓海)
 警告・退場
慶應 先発 番号 ポジション 番号 慶應 SUB
関根 宏一郎 1 GK GK 21 藤安 雄治
 金房 拓海 7 DF DF 2 水澤 仁雅
三上 佳貴 3 DF DF 22 筒井 寛樹
今村 匠実 20 DF MF 8  市川 慎二
大山 元輝 5 DF MF 11 久保 雅史
加美 義人 36 MF MF 26 藤村 龍生
原田 亮 30 MF FW 12 三浦 良介
太田 大輔 13 MF
小坂井 深 17 MF
甲斐 悠佑 18 FW
毛利 惣治 14 FW
慶應 選手交代 OUT IN OUT IN
32 小坂井 深 久保 雅史
70 甲斐 悠佑 三浦 良介

戦評

2013年10月13日、FC GIOCO世田谷2-2慶應BRB。明けて14日、東京消防庁0-9 CERVEZA FC東京。この結果CERBEZAが勝点と得失点差で並びながら総得点で慶應BRBを2点上回り、東京都一部リーグの優勝を決めた。慶應BRBの最終順位は2位。なお関東リーグ昇格を賭けた「関東社会人サッカー大会」への出場権は、規定により優勝のCERVEAに加え、2位の慶應BRBと3 位の早稲田ユナイテッドの計3チームに与えられる。

面倒な話になった。自分の振る舞いを自分に説明しなければならない。獲物が二匹あって、両方とも獲る気マンマンムンムンだったところ、一匹を寸前で、しかも永遠に逃した。一方で目前には残った大物との勝負が迫る。感傷に浸ってる暇はねえんだ。行くぞこの野郎。立ち上がった腰に魚籠二つ。使わない一つはさっさと捨てていくのか、それとも邪魔は承知で、これが今の俺の姿よぶら下げてくのか。どちらを選ぶにしろ理屈付けが必要ではないか。ああ! 面倒くさい! ふられちゃったけど大丈夫、これは新しい出会いへの第一歩だよファイト! 契約は結果として取れなかったけど、むしろこれで例の別案件に集中できるしの件にカンパイ! リーグ優勝は逃したけど、そもそも大目標は関東リーグ昇格なんだからフォルツァ! 銀河の荒鷲・慶應BRBが桃色女子高生や居酒屋サラリーマンと同じことをやる秋の空。二位抜けとはかくも恐ろしい。

GIOCO戦を振り返る。出だしは悪くないように思えた。完全制圧とはいかないまでも、そこそこゲームをコントロール。対面のGIOCOも、二十点差ぐらい付かない限りは結果が順位に影響が無く、失礼ながらびんびん来るような覇気は感じられない。まぁ負けることはないだろう、あとはコニャック片手、ボール片足にくゆらせながらいこうか? くゆくゆっとさ。というあたりからおかしくなる。もともと75点のサッカーを100%でやるだけの集団が、100%から目を逸らして75点の方にこだわり始めたのだ。ヘイヘイこれじゃ関東仕様じゃないでしょ。もっとベルベッティーなタッチで。センチメートリーなパスで。全体としてバルセロッティーなサムシングで。口から出任せの要求は、イレブン中を回り回って倍になって自らへ。サッカーは人生の縮図だ。そして気付く。やばい。何か全然うまくいかなくなってきた。じゃあやんべ、と思っても実はそれほど策もない。闇雲に突っ込む。無理な体勢でシュートを打つ。自滅列車に石炭がくべられるばかり。最初は25点分だけだった欠落が、いまや全てとなり、だいたいDF金房拓海が今日着てきたバミュータパンツ? あの何ともいえない中途半端な丈! 無防備に覗くスネ! 神が宿る細部ってああいうことだろ! といった指摘がむしろ本質的に思えてくる。そうこうする内にGIOCOも、BRBの自滅部分に自分たちの得意部分を合わせるゲームプランを確立。もともと去年は最後まで昇格争いに絡んだチーム。ボール保持率ではBRBでも試合を握るのはGIOCO、の構図を描き上げるのはお手のもの。見透かされたBRBは26分にFKから先制点献上。36分にMF原田亮がCKからズコンで青息吐息の同点ハーフタイム。この時点で同日行われていた他会場結果により、勝てば優勝と全員が知る。効力なし。後半もドタバタ劇のまま、首位いじめに目覚めたGIOCOの躍動ばかりが目立つ。これが今日の仕上げと87分にカウンターで突き放されて、おいまさかこのままか。直後88分DF大山元輝・意地の一発。回天のきざしと見るか相手の緩みと見るか。2-2。試合終了。これが関東参入戦に勇躍臨む慶應BRBのリーグ最終戦にござい。沿道には他県からのスカウティングの皆さんがちらほら。メモを取る手がほくそ笑む。

さて本題。都一部リーグ準優勝をどう受け止めるか。細かくは「優勝、無敗、失点一桁」という目標をいずれも達成できなかった点をどう受け止めるか。
皆さん少し待っていただきたい。今は毎晩ちょっとずつ、空の方の魚籠を醤油で焼いてバリバリ食って、腹の奥底に流し込んでいるところです。11月16日からの関東社会人サッカー大会で結果を残し、晴れて完全消化とする予定。

写真

 

監督福田雅、口中の苦虫が表情に滲むの図。彼はこの後、今一度の精神修養のため東北は伊達政宗を巡る旅に出た。馬上中年未過。

監督福田雅、口中の苦虫が表情に滲むの図。彼はこの後、今一度勝負とは何かを突き詰めるため、東北は伊達政宗を巡る旅に出た。馬上中年未過。

終了後全体集合。無の結果と、受け止める有機的な30人前後。

終了後全体集合。無の結果と、受け止める有機的な30人前後。

 

 

■東京都1部リーグ 第十二戦 VS.FC新宿 (8-0勝利)

2013.10.06

2013/10/6(日) 18:30 KICK OFF

慶應BRB

FC 新宿

8
(勝点25→28)
4 前半 0 0
(勝点6→6)
4 後半 0
得点者  3分 甲斐 悠佑 (森田 達見)
4分 甲斐 悠佑 (大山 元輝)
20分 毛利 惣治 (加美 義人)
21分 三浦 良介 (大山 元輝)
58分 甲斐 悠佑 (大山 元輝)
76分 藤村 龍生 (甲斐 悠佑)
82分 森田 達見
90分 小坂井 深 (甲斐 悠佑)
 警告・退場  [警告] FC新宿
[警告] FC新宿
[警告] FC新宿
[警告] FC新宿
慶應 先発 番号 ポジション 番号 慶應 SUB
関根 宏一郎 1 GK GK 21 藤安 雄治
 今村 匠実 20 DF DF 6 冨田 賢
三上 佳貴 3 DF DF 7 金房 拓海
佐潟 隆平 32 DF MF 8  市川 慎二
大山 元輝 5 DF MF 17 小坂井 深
三浦 良介 12 MF MF 26 藤村 龍生
加美 義人 36 MF FW 30 原田 亮
古賀久善 37 MF
森田 達見 10 MF
甲斐悠佑 18 FW
毛利 惣治 14 FW
慶應 選手交代 OUT IN OUT IN
60 毛利 惣治 藤村 龍生
68 古賀 久善 原田 亮
72 三浦 良介 小坂井 深

戦評

「よく聞いてくれ。今年もしも関東に昇格を決められなかったら、来年このチームに、俺の居場所は無いと思ってる。自宅と試合会場を往復する電車に乗る資格も手段もないと思ってる。例え話じゃない。俺はマジだ。具体的だ。いつか上がればいいって悠長な話じゃないんだ。今ここにいるメンバーで上がるかゼロか、どっちかなんだ」
試合前ミーティング。主将甲斐悠佑。他の誰かが決めた事のように淡々と。長かった負傷離脱からようやく復帰も、ここまでは本調子とはいえない内容。得点もPKの1点のみ。前節9月22日はOSSAの前に沈黙の上、苦杯まで舐めた。俺という存在があれば勝てる、そして俺は明日以降も在り続けるという確信は、どうやら場末のフィクションだったようだ。じっくりと向き合って、ゆっくりと飲み下し、今ここで勝たなきゃ俺の存在は証明できねえと覚悟した10月6日。刻む込む集合写真。親父さんに似てきた。

試合開始。3分先制。得点甲斐悠佑。MF森田達見のFKからズドン。4分追加点。得点甲斐悠佑。DF大山元輝のクロスにガツン。時候挨拶も名刺交換も全て抜き。即物的エースストライカー甲斐悠佑、復活と栄転の二発。点を取りそうな俺はえらくない。点を取った俺だけがえらい。
ピッチの上では残り時間86分。2点リードでどう過ごすか。福田雅監督に迷い無し。元々この試合のテーマには3-4-3システムへの挑戦もある。優勝に向けての得失点差というより、その先の関東社会人サッカー大会(関東リーグ参入戦)を見据えての判断。右サイドは順応上等の今村匠実をMFに上げ、FW三浦良介と会話が噛み合わなそうなコンビで制圧にかかる。一方の左は森田達見を中盤に据え、FW毛利惣治と無駄話の多そうな二人で変幻自在。相手が出鼻の2失点でゲームプランを失った事もあって、全くタイプの違う両サイドが同程度にほど良く機能。20分にはMF加美義人から毛利、21分には大山から三浦で早くも4-0。一息ついて前半はそのまま終了。

後半、選手投入とプラン再構築で対戦相手・FC新宿が息を吹き返す。もともと前半の4点差がおかしな話で、堅い守備とカウンターが持ち味のFC新宿は、東京の社会人サッカー関係者の誰もが一目置く強豪。点差もあって勝敗そのものは脇に置くも、記憶上の勝負という意味ではここからかとBRBも身構える。身構えたら次に乗り越える。乗り越えたら次に襲いかかる。そのようなサッカーで58分5点目。得点甲斐悠佑、再び左サイド大山からのボールを、今度は丁寧に合わせてハットトリック。握った拳の中には、チームと自分が在り続けるための何か。勝負も決まって、その後はBRBが攻守に試合をコントロール。交代で入ったMF藤村龍生、MF原田亮、MF小坂井深の3名も自分の役割を高いレベルで全うし、相手ディフェンスと監督の目尻ラインの押し下げに貢献。森田のFK直接を挟んで、藤村、小坂井が走って顔出してゴール。小坂井の8点目は、あいつ昔ああいうのよく外してたよなーという形。出場時間に恵まれない中での成長曲線。

試合終了。慶應BRBは勝点3と得失点差プラス8を星取り表に加え、優勝に向かって一歩も引かない姿勢を内外にアピール。一方のFC新宿は最下位確定で10年ぶりの2部降格。かつては自らが強いた屈辱が、今こうして側にある。もちろんこのまま終わるチームではない。次の顔合わせで相手の覚悟の前にうつむくのは、この夜に笑ってる方なのかもしれない。

写真

 

決意の主将を中心に。チーム名物にすべきか、変な恒例にしない方がいいと教えるべきか。

決意の主将を中心に。チーム名物にすべきか、変な恒例にしない方がいいと教えるべきか。

甲斐の三点目。この角度でシュートが打てれば膝は大丈夫だ。

甲斐の三点目。この角度でシュートが打てれば膝は大丈夫だ。

多勢に無勢も意に介せず、ドリブル行脚の三浦良介。敵が視界に入ってないだけかもしれないが。サイド接近戦での強さが、金網デスマッチの鬼と呼ばれる所以である。

多勢に無勢も意に介せず、ドリブル行脚の三浦良介。敵が視界に入ってないだけかもしれないが。サイド接近戦での強さが、金網デスマッチの鬼と呼ばれる所以である。

クロスが冴えた大山元輝。彼の中では大山のハットアシストという文脈で試合が整理され、自身の活躍のみを扱うGENKI FOOTBALLも、その論調で更新されたはずだ。

クロスが冴えた大山元輝。彼の中では大山のハットアシストという文脈で試合が整理され、自身の活躍のみを扱うGENKI FOOTBALLも、その論調で更新されたはずだ。