BRB・一貫校からのお知らせ

■2014年度東京都1部リーグ 第11戦vs三菱東京UFJ銀行(3-2勝利)

2014/8/31(日) 11:00 KICK OFF

慶應BRB

三菱東京UFJ銀行

3 0 前半 1 2
3 後半 1
得点者(アシスト者) 40分 三菱東京UFJ 深町 伸太朗(関 隼平)
64分 慶應BRB 加美 義人(甲斐 悠佑)
79分 慶應BRB 川越 勇治
83分 三菱東京UFJ 川久保 理(飯髙 和也)
88分 慶應BRB 太田 大輔(岩田 修平)
警告・退場 警告29分 三菱東京UFJ 小原 敬
警告43分 慶應BRB 加美 義人
慶應 先発 番号 ポジション 番号 慶應 SUB
野口 桂佑 81 GK GK 61 小野 真朋
佐潟 隆平 2 DF DF 7 金房 拓海
三上 佳貴 3 DF DF 23 岩田 修平
大和田 達 15 DF MF 11 藤村 龍生
大山 元輝 5 DF MF 17 小坂井 深
古賀 久善 6 MF FW 18 甲斐 悠佑
加美 義人 16 MF FW 20 加藤 慧太朗
川越 勇治 24 MF
太田 大輔 13 MF
森田 達見 10 FW
三浦 良介 12 FW
慶應 選手交代 OUT IN OUT IN
52 佐潟 隆平 岩田 修平
63 三浦 良介 甲斐 悠佑
82 加美 義人 藤村 龍生

戦評

社会人サッカーが社会人によるものである以上、日本経済の影響を大きく受けるのは当然の理である。しかし1990年代から2000年代に吹き荒れた銀行再編の嵐が、2014年の今日、三菱東京UFJ銀行サッカー部の隆盛となって実を結ぶとは、当時どの評論家が予想しただろうか。
もともと銀行各社のサッカー部は、JFA管轄の東京都社会人サッカーリーグには所属せず、銀行のみで形成される銀行リーグ(正式名称:インターバンク)で覇を競うのが一般であった。毎週末、各行保有の鉄筋コンクリート研修所にて、整備された天然芝とシャワー付きロッカールームで行われるそのリーグは、河川敷の泥武者リーグとは別世界。「就職活動の時はそこまで考えなかったよな-」「俺の預金で何故週末の面倒まで」「大体あいつら毎週のように顔合わせててるから親密度が増しちゃってさ」「しかし研修所の管理人さんて、総理大臣が来てもあの態度かね」。持たざる者の羨望と憎悪。環境が劣悪だから都リーグはイヤ、と公言する者がいた時代の話。

そこに現るなんやかや。慣れ親しんだ銀行の名前が見るたびに長くなったり突然ひらがなになったりして、三菱東京UFJ銀行サッカー部が産まれた。恐ろしい。何と恐ろしい。Jリーグに「浦和F東JEF」がと想像してみて欲しい。結局うまく噛み合わなくて、そこまで強くないんじゃないの、という現実的な意見は却下させて頂こう。つまり伝統ある銀行リーグに、単独でも優勝候補のチームが束になって僕達メガレンジャー、みたいな化け物が誕生したのである。膨れ上がった部員数こそ金融ビッグバン。血も涙も無いセレクションを経て出来上がったチームに、もはや業界リーグは間尺が合わない。東京都社会人サッカーリーグのレベル向上も加わって、上の環境でやりたいんで都リーグのチームで、と若者が口にし始めた2010年前後。
一方で少数派だった「外に打って出ましょうよ」という熱血漢も合併効果で倍増。三菱東京UFJは都リーグ参加を決断する。他チームに流れていた面々も舞い戻ると、安定的に使えるグランド、手堅い運営、何より各大学体育会サッカー部選抜のような布陣を引っさげて、ついに今年は都一部初見参。前節まで6勝3分2敗は関東リーグ昇格戦圏内。来年はいよいよ東京海上日動との三菱村頂上決戦が実現するのか。こりゃ仲通りは荒れるぜ、という憶測がランチタイム丸の内紳士淑女の口の端に上った、ことにしたい。

さて。ようやく日付は2014年8月31日。ここは駒沢オリンピック公園・陸上競技場。11時キックオフ予定は東京都社会人サッカーリーグ1部・三菱東京UFJ対慶應BRB。これまで双方言い出しかねて、練習試合すら経験のない初顔合わせ。提出された三菱東京UFJメンバー票には慶應義塾体育会ソッカー部出身者5名。BRBには三菱東京UFJ勤務者が2名。学校を選んだ俺と勤務先を選んだ俺、あり得た未来同士の戦い。自分達にとってだけ、とてつもなく価値のある勝負。いいじゃねえか。社会人サッカーなんてそんなもんだんろ? お前だってどっかの世界で踊る阿呆だろ? ていうかもう話しかけねえでくれよ! 俺は今年で一番気合いが入ってんだからよ! 慶應BRB 2014サマー・プロミネンス・シリーズ、トリを飾る試合前のロッカールーム。

試合開始。まずは押し込むBRB。個々の技量で勝る相手に混然一体、地車押せ押せ大行進。しかし相手を興奮させてだんじり祭に持ち込む作戦はあっさりいなされ、10分過ぎからは相手のパス回しに一転食傷気味。特筆すべきスピードのFW深町伸太朗に気を配ると、空いた中盤スペースに千両役者・MF関隼平を筆頭にFW川久保理、MF風間荘志のソッカー部卒二名に加え、早稲田卒・MF小原敬が顔を出す。しかもさらに一列奥ではこれまた早稲田OBのMF池西希が鳥類を思わせる俯瞰力と指示の声。的確にボールを捌いて出所を絞らせない。もちろん全員ワンステップ・サイドチェンジ1級の資格取得済み。オセアニアあたりのクラブ・ワールドカップ出場チームで「普段は銀行員のマイクさん」ってこういう人たちかしら。守備でも両サイドバックはソッカー部出身の飯高和也と香川佑介。好みのタイプまで知られている。こりゃボール取れん、攻められん、と思ってるだけの40分、関からのスルーパスを一度は引っ掛けたが、こぼれ球を深町にさらわれて失点。自分の方が先に触れるんじゃないか、というボールを持ってかれた屈辱と共に0-1で前半終了。

ハーフタイム。むしろ連続失点しなかったことを褒める福田監督。逆転はサマー・プロミネンス・シリーズ初戦で予習済み。じれずに後半の走力勝負は第二戦で体得済み。心配いらねえ。俺たちはぶれねえ変わらねえ。後半雲が切れたら勝負だ。行け! 阿呆の社会人どもよ行け! お前らの阿呆ぶりを存分に発揮して、駒沢のピッチで踊れ! 残り45分を俺達のやり方で踊りきれ!

後半。三菱東京UFJは中盤一枚入替。BRBスタメンを読み間違え、相手右サイドの裏を狙う布陣でスタートしたのを戻す形。ならばこちらも右DFに攻撃的な岩田修平投入。微妙な情報戦。知り尽くした相手との駆け引き。15分過ぎた辺りから相手プレスぬるむ。行員にやや疲れか。今からの15分間が勝負と、迷わず18分にFW甲斐悠佑投入。チーム代名詞にドログバ効果期待。当たるときはこんなもので、1分後、こぼれ球拾って前を向いた甲斐に、三菱東京UFJディフェンスが一瞬ステイ。この怪物FWは何をやらかすのか。パース だーす だーけ でーす!! 走り込んだMF加美義人、相手GKにしてソッカー部出身・福本晋也の動きを見定めてゴール。俺はお前が1年の時の4年なんだよ! 同点。踊り狂うベンチ。
さらに34分、関と競り、こぼれ球を拾いきったMF川越勇治が勢いそのまま振り抜く。弾道は、いまわの際まで思い出し笑い可能な30m級ミドル。サイドネット流れ込んで2-1逆転。これで膝をつくメガレンジャーでは無い。4分後、今度は三菱東京UFJ。関がBRBディフェンスを引きつけてからのスルーパス。BRB左MF太田大輔はまんまと裏を突かれ、相手右DF・ソッカー部卒の飯高和也から最後は川久保が決めて2-2。歓声と怒号のスタンド。勝負と3点目の予測は野暮。展開に身を任せるのみ。三菱東京UFJが再び右サイド突破。完全フリーの至近シュートは登録ホヤホヤ、もちろん初登場のGK野口桂佑が左足一本。俺はデビュー戦で3点取られるキャラじゃねえとひと吠え、チームを救う。BRBも甲斐のセンタリングが川越にあと一歩合わない。自分はこの試合で2点決めるキャラじゃ無いんですとよく聞き取れない声で、混沌を継続。43分。BRB右サイド岩田が敵陣侵入。ゴール前は3対3。三菱東京UFJは自陣ゴール前に戻りきれず、守備側人数が余らない。追い詰めて追い詰めて、ついに走り勝った88分目。注文通りのセンタリングに待ち受けるファーサイド太田。叩き付けたヘディングは、本日ここまでの禍福をあざないながらゴールへ。3-2。ロスタイム含めた残り5分は、3秒に1度は祈っていたのでお百度参り達成の300秒。タイムアップ。万歳。

これをもって慶應BRB 2014サマー・プロミネンス・シリーズは三戦全勝で大団円。通算成績も6勝3分2敗で、やっと勝ち星がそれ以外を上回って暫定3位。褒めてはいけない。褒めるとろくな事がない。なので「浦和F東JEF」はこの際「ウラワ・エフトウ・ジェイイーエフ」と読んで頂いた方がそれっぽいこと。さらにJEFもUFJも誕生経緯は合併だし、UFJのUはUnitedだしと、いろいろ他にもそれっぽいことをお伝えして余韻を抹殺する。ワンサくん。

写真

選手整列。相手の貼り番2名はすぐに分かるが、BRBの貼り番1名はちょっと見ではわからないあたりにマネージャー陣の手柄。

選手整列。相手の貼り番2名はすぐに分かるが、BRBの貼り番1名はちょっと見ではわからないあたりにマネージャー陣の手柄。

スタメン。 取り立てて言うことは無い。

スタメン。
取り立てて言うことは無い。

チーム内地歩を固めつつあるGK61チャンオノ。地下鉄で迷い、パンツを履き間違え、飲み会で即つぶれた。

チーム内地歩を固めつつあるGK61チャンオノ。地下鉄で迷い、パンツを履き間違え、飲み会で即つぶれた。うちの五歳の息子もこないだ同じパンツの履き方をしていた。

その飲み会。後方MF小坂井深のポジション取りが味わい深い。

その飲み会。後方MF小坂井深のポジション取りが味わい深い。