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「デジャブ」(石原大暉)

2020.12.09

平素は大変お世話になっております。文学部4年の石原大暉です。
私のソッカー部最後のブログを書かせていただきます。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

劣等感。自分に対する情けない感情、至らなさ。
僕が目標に対して走り続けることが出来る力の源、成長しようと思えるモチベーションは劣等感だ。ネガティブなイメージがある劣等感という存在を自分の味方に出来るのは僕なりの思考法だと考えている。この力のお陰で今まで頑張って来ることが出来た。

話は遡り、中3の受験期。

兄の影響で國學院大學久我山高校に行きたかった私は周りの友人や先生に「あそこに行って全国出てやりますよ!!」みたいなことを自信満々に言っていた。だが、蓋を開ければ不合格の嵐。久我山だけでなく都立狛江、日大桜ヶ丘、大成高校といった高校も見事に落ちた。併願優遇の杉並学院だけが唯一の合格だった。
その現実は辛かった。口だけ野郎の自分が、目の前のことに努力出来ない自分がダサすぎて。暫く現実を受け入れられない自分がいた。

しかし、自分が何も出来ない情けない人間だと毎日考えている内に、不思議なことに心から熱い感情が沸き上がって来た。
「こんな想いは2度としたくない。絶対に自分自身を見返してやる。」
この時、劣等感を力にするマインドが無意識の内に誕生した。

高校のサッカー部は弱小だった。
NS(中野・杉並)リーグというプレミアリーグの10個下のカテゴリーに所属し、グランドはテニスコートでスパイクは履けない。部員にはリフティング100回出来ない選手もいる。でもそんな環境だからこそチームを強くしてやろうと思えた。
NSリーグでは第1志望だった久我山の下のチームと試合する機会があった。11-1で負けた。絶望する様な経験だったが、その時の劣等感もエネルギーにして部活に励んだ。そうして迎えた最後の夏。創部初の都大会進出を成し遂げた。
高校受験のリベンジを誓う大学受験では、周りには信じてもらえなかった慶應義塾大学合格を掴み取ることが出来た。
劣等感を力にして大きな成功体験を得た。

ソッカー部生活。
関東リーグや早慶戦出場という夢を持って入部した。入部してから半年間は1番下のC2チームで一切試合に絡めなかった。けれども、今までとは異なる環境の中で毎日成長を実感し、楽しくて仕方がなかった。全国常連校やJユース出身のエリート達と同じチームで練習する中で弱小校出身と言う劣等感を糧に努力し、順調にステップアップしていった。
しかし、人生そんなに上手く行かない。必ず壁にぶち当たる。

トップチームに絡むことが出来始めた頃だろうか。練習に行きたくなくなっていた。サッカー人生の中で大きな挫折だった。全く通用しないのである。練習では一人だけ“浮いている“感覚があり、明らかに足枷になっているのが分かった。
スピード感に一切付いて行けなかったのだ。パスコンでも安易なミスをし、ポゼッションをやり始めたらひたすらロスト。周りの「またこいつかよ」っていう顔。絶対に中のフリーマンにならない様にして外側で安パイなプレーすることだけを考えた。如何にミスしないで練習を終えるかが毎日のタスクになっていた。
いつも味方してくれた筈の劣等感は私を裏切り、毎日毎日、精神を攻撃していた。

そんな中ある試合があった。2019年11/17、日吉で行われたLEOC FCとの試合。トップサブの試合だった。関東2部リーグの昇格争いの真っ只中、トップサブ組もやってやるぞと意気込んでたいたのにも関わらず、2失点に絡み逆転負けした。完全に試合を壊してしまった。

試合後、激しい劣等感に襲われ、強烈な自己嫌悪感が胸を切り裂きそうだった。自分の力のなさに絶望した。関東リーグや早慶戦出場なんていう目標を掲げる自分が恥ずかしくて堪らなかった。
帰宅し、お風呂で打ちひしがれていた。

そんな時だった。

過去の記憶が、そう、中3年の頃の記憶が、あの時の感情が、劣等感が舞い戻って来たのだ。完全なるデジャブを体感した。
あの時の記憶が私に負けるなと言ってくる。あの時の記憶が私を奮い立たせて来る。
再び心から熱いものが沸々と沸き上がって来るのを確かに感じた。
「このままじゃ終われない。」
そう心を新たにした私は、慶應の代表として試合に出て活躍する為に努力を重ねた。特に、コロナ自粛期間は、今こそチャンスと思いシーズン開幕に向け準備した。

そして今シーズン、関東1部リーグのピッチに立つことが出来た。
同時に物凄い劣等感も感じた。プロになる様な奴らを前に手も足も出ない自分が居た。だけど、ワクワクが止まらない。どんなに辛くて苦しくても、その感情や劣等感が私を成長させてくれるから。劣等感を愛してしまっているからこそのマインドだ。まだまだ上手くなりたいし、強くなりたい。そう思って毎日の練習に励んでいる。

この文章の要点は、感情との接し方だ。
感情と向き合うこと。一見すると簡単な様で難しい。特にそれが辛く、苦しく、悔しいものだったら。でも目を背けないで向き合って欲しい。逃げないで欲しい。辛くて、苦しくて、悔しい時こそ、それを受け入れて愛してあげよう。それが必ず未来の自分の為になる。
どうか私を信じてそんなマインドを持って自分に植え付けて欲しい。

早いものでリーグ戦も残り2節。スポーツ推薦のないソッカー部だからこそ、その劣等感を力に変えて戦おう。そして必ず残留を決めよう。

最後になりますが、
私のソッカー部での挑戦は、劣等感というパートナーだけでは乗り越えられなかった。周りの人の力に本当に助けられて来た。

同期。
皆といると前向きになる。明るくなれる。早慶戦というキャリア最高の舞台で試合に入れず酷いプレーをしてしまった時、正直かなり落ち込んでいたが、ポジティブな声をくれたり、いじってくれた。皆のお陰で前向きな気持ちになれました。ありがとう。
これからもよろしくお願いします。

家族。
朝4時だろうが5時だろうが毎朝起きて朝食を作ってくれて、身体のことを気遣ってくれた母。
しつこい位にソッカー部でのことを聞いて来る追っかけファンの父。
サッカーを教えてくれ、常に高い目標となり続けてくれた兄。
本当にありがとうございました。最後まで頑張るので見ていて下さい。

その他にも地元の友人達、小中高のチームメイト、コーチ。そしてソッカー部に関わる全ての方々に感謝を申し上げます。ありがとうございました。

最後までお読みいただきありがとうございました。今後共、ソッカー部へのご支援、ご声援の程宜しくお願い致します。

《NEXT GAME》
12月12日(土) 関東リーグ戦 第21節 専修大学
11:00キックオフ @非公表

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