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「信頼」(塩木康平)

2019.11.21

塩木平素は大変お世話になっております。
今シーズン主務を務めさせていただいた塩木康平です。

今シーズンも残す所1試合となりました。
日頃よりお世話になっているOBの方々をはじめとした関係者の皆様に感謝申し上げます。
今後共宜しくお願い致します。

奥山大より紹介いただきました。
彼は頭が良くて優しく、学年関係なく多くの部員に慕われています。
自分の方こそもう一度人生をやり直しても彼の領域には達することが出来ないと思います。
学年会については自分も酒を飲んでいたので、全裸になろうとした彼に格闘技の如く抱きついて力尽くで止めたことの代償は大きく、その後非常に苦しい思いをしたという記憶があります。
彼と飲みに行く際は気を付けて下さい。

さて、私達は前節昇格を決め現在自力で優勝を決めることが出来る状態にあります。
最終節何としてでも勝利し念願の2部リーグ優勝を決めましょう。

私はソッカー部で色々なことを経験させていただきました。
ピッチ内、ピッチ外、良いこと、悪いこと様々な経験をすることが出来た4年間です。
関わって下さった全ての人々への感謝の気持ちと自分へのメッセージも込めて最後のブログを書きたいと思います。
そこで引退するに当たり心の中に秘めてきたこと(かなり多くあるがその一部)や現在の自分について共有させていただきたいです。
何か感じていただけたら幸いでございます。

「信頼出来るのは誰ですか」というアンケートを採ると自分は上位に来るだろう。
だからリサーチも主務もやらせていただくことが出来た。
自分を信頼して重役を任せてくれたことに感謝している。

1年次、サッカーに取り組みつつ、ピッチ外で迷惑はかけられないと誰よりも必死に仕事をした。
2年次、1年次に培った「塩木は仕事が出来る」というイメージを壊したくなくて護身の為に必死にリサーチの業務を行った。
3年次副務に就任した。
自分達の学年の色を話し合い、誰よりも姿勢で示せるということで自分が務めることとなった。
そして4年次に主務となった。

振り返ると周囲からはある程度「信頼」を得ることが出来ていたのだろうと思う。
しかし私はこの4年間自分で自分のことを「信頼」することが出来なかった。

それは何故か。

自分が一番求めていた、「サッカーで結果を出すこと」が出来なかったから。

仕事はある程度出来たかも知れないが、自分が一番求めていたことに結果で答えることは出来なかった。
一番大事な所で結果を出すことが出来ない人間だ。
そんな人間を「信頼」出来るはずがない。

2018年8月、菅平合宿にて本当に様々な幸運が重なって偶然Bチームに昇格させていただいた。
それまでは1.2年時のC2チーム、3年時上半期のDチームと最も下のカテゴリーでプレーしてきて、更に膝の負傷もあってプレーすら出来ない時期も少なくなかった自分にとっては大きなチャンスであった。

それからというもの、より一層その日その日に集中してサッカーをすることが出来て、日に日に上達していくことが自分でも感じられた。
このチームの顔であるトップチームをより意識することも出来た。
下のカテゴリーの選手には絶対に負けてはいけないという責任を持ってプレーすることも出来た。

しかし、自分が目標としていた所へ辿り付くことが出来なかった。

2019年9月4日、過密日程の為ターンオーバー方式で臨んだIリーグ城西大学戦でもずっとウォーミングアップをしているだけで出場機会はなかった。
自分なりに全体練習や自主練習に精一杯取り組んできたつもりであったが、選手として慶應義塾体育会ソッカー部の力となれていないことは明らかであった。
老害とはこのことだ。
情けない。

高校まで走ることしかしてこなかった俺だけれど、こんなにサッカーが出来る様になったよ、と日頃から気に掛けてくれる親や中高のチームメイトに見せてあげる機会を作れずに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

その様な選手がBチームに所属していると「あいつは主務だから」「塩木さんだから」という声が聞こえてきそうだ。
実際にCチームのサブが慶應義塾高校と練習試合をして敗れた際、「あの人がBチームにいるからCチームの良い選手が中々Bチームへ昇格することが出来ない」という発言があったという話が耳に入った。

「だから何だよ、ベクトル外に向けるなよ」と思ったが、考えてみるとそう思われても仕方ないと感じる自分がいた。
「俺がいることで迷惑をかけていないだろうか」「技術的にはDチームの選手以下だよな」ということが頭に浮かぶ。

そういう批判を気にする必要はないことは承知していたが、いかんせん結果を出せていなかった自分を信頼することが出来ていないので気にしないことは難しかった。

サッカーをしている時は集中出来るから問題ないがチームと向き合う時はこんな俺が主務で良いのかということがどうしても頭をよぎる。

このことは非常に苦しかった。
主務とはいえ選手と兼任であり、選手として結果を出さなくてはならない中で結果を出せず、主務としての活動の中で生まれる葛藤。

どんな仕事よりも寝不足よりも走り込みよりも遙かに苦しい。
自信を持って主務となったはずだが、色々な人の意見や視線が自分に対する攻撃の様に思えてしまう。

それまでLINEの文末は必ず「。」であったが、明るい雰囲気を作る為に一部の人に絵文字やスタンプを使う様になったのはこの頃からだろうか。

姿勢で示すことが出来るということで主務になったが、結果の出ない姿勢には何の意味もない。
ただの自己満足だ。
自分は主務で多くの仕事をする上に誰よりも練習していると勝手に思うことで自分は成長出来ていると思い込みたかったのかも知れない。
そして今の自分が存在する。
それが紛れもないソッカー部に於ける4年間の結果だ。

そんな中でも何とかやってこられた(と言って良いのか分かりませんが…)のは、友峰さん、高橋さん、大俊さん、三浦さんをはじめとする社会人スタッフの支えや喝、更には闘う学生スタッフの姿があったからだ。

海徳が誰よりも熱くチームを引っ張る姿、やつが模範的な姿勢で周囲に感動を与える姿、ハナテンが一切隙のない仕事ぶりやアップのオーガナイズで勝てるチームの雰囲気を出す姿、角が選手と監督の間に入り自分の立場に悩み苦しみながらも勝利の為にもがく姿、隅が平日のBチーム練習を仕切り、我の強い選手達とチームを作っていく姿、なべしゅんが学連と選手を両立して(皆が思っている以上に大変です)Iリーグでチームを勝利に導く姿。
勿論スタッフ以外の部員からも多くの刺激を貰った。

更には首位で優勝争いをしてくれているソッカー部に助けられた。
ピッチに立っている選手達、スタンドで熱い応援をしてチームを鼓舞する部員達。

自分は何も貢献出来なかったが、リーグ優勝目前のチームの主務でいさせてくれたことに感謝したい。

その様な姿を一番近くで見てきて俺はどういう状況でも自分がやるべきことをしっかりやろうと思えた。

逆に自分がどういう状況でも与えられたやるべきことをやらずに逃げ出すのは相当ダサいなというマインドは持てていた。

自分の憧れはその様な人間ばかりだ。

「苦しい時に人間の真価が問われる」
このことを中学生の頃、指導者の影響で意識し始めた。
上手くいかない時にどう振る舞うことが出来るか、置かれた状況をどう捉えることが出来るかでその後は大きく変わると信じたい。

俺は何の為にサッカーをやっているのだろうか。
姿勢で見せる為にボールを蹴っているのか。
塩木は姿勢で引っ張れるからと信頼して主務にしてくれた同期の為に自主練習をやっているのだろうか。

この様に振り返ると「サッカーが好きか」という問いに「大好きです」と目を輝かせて答えることが出来ないのではと思われるかも知れない。
確かにそういう時期もあった。
しかし、プレーが出来なくなるという現実を間近にした今、紛れもなくサッカーが好きだと言える自分がいることに気付いた。
今後の人生に於いて選手としてプレーすることはないが、サッカーを辞めることは絶対にない。

将来、俺がこの文章を見返した時にあの頃の全てが現在の糧になっていると胸を張って言えることを信じて。

最後までお読みいただきありがとうございました。
そして皆、冒頭でも述べた様に、最終節にしっかりと勝利し自力で優勝を決めよう。
最高の形で今シーズンを締め括ろう。

最後のブログは主将佐藤海徳です。
文中にもある様に熱くチームを引っ張り、誰よりも厳しい姿勢でチームに向き合うカピターノです。
「有言実行」という彼が提案した今年のスローガンは驚く程チームを活性化させていて流石だなと感じております。
度重なる負傷にも負けずその度に強くなって帰ってくる不死鳥の様な彼のブログに期待しております。

《NEXT GAME》
11月23日(土・祝) 関東リーグ戦 最終節 vs日本大学
@中央大学グラウンド 11:30キックオフ

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