オフィシャルブログ

見えるものと見えないもの(本田完)

2018.10.23

本田new平素は大変お世話になっております。常に切れ味鋭い意見を持ち、頼りになる「いとしゅん」こと、伊東駿からバトンを引き継ぎました、総合政策学部グラウンドマネージャーの本田完です。
最後のブログということで、後輩へのメッセージも込めて書こうかなと思います。

 

 

 

わたしが普段どのようにサッカーを捉えているか、読んでいただいている人と共有できたら嬉しい。
将棋とサッカーは似ている。玉を奪うために、ピッチ上を所狭しと選手たちは動く。選手それぞれに特徴があり、局面を突破すると盤面優勢になる。チームによって得意とする形があり、玉を囲う(ゴールを奪う)瞬間は至ってシンプルであることが多い。

せっかくなので、もう一つ例を挙げてみる。
「じゃんけん」とサッカーも良く似ている。でも単に確率任せってわけではどちらも勝てない。人は硬くなると初手にチョキを出しづらいし、負けられない局面になればなるほどグーを出してしまう。(初手にチョキは確率が低いというのに。)緊張する試合で、いかに冷静さを保てるか、いつも通りを貫けるか、最後勝負の分かれ目になるのかもしれない。

だから!話がくどい。
今日も誰かに怒られそうだ。でも最後のブログである。お付き合い頂きたい。
野球とサッカーは似ていない。そもそも手でボールを扱うなんて、サッカーの世界では考えられない。私は野球も好きだが、ある友人は野球が嫌いだと言っていた。理由を聞くと「なんで守ってる方がボール持ってるんだ」と怒ってた。これには納得である。

大学3年生に上がるタイミングで私は学生コーチ(グラウンドマネージャー)になった。今思えば、当時サッカーを辞める決断ができたのは、選手としてプレーする自信がなくなったからのようにも思えるし、体が想像以上に動かなかった自分に嫌気がさしたからのようにも思える。一方で、サッカーは大好きだし、浪人していても入部を受け入れてくれた慶應のソッカー部に何か貢献できる道を探していたのもまた事実で、同期からの温かい推薦もあった。

学生コーチになってからは、見える世界は途端に変わった。あれ程ボールの移動中に周りを見なさいと言われていたのに、まったく見なくて良くなった。あたりまえといえばあたりまえで、相手のプレスとは無縁の所(ピッチ脇)で戦況を見ていられるからである。

2つ目もなかなか共感してもらえると思う。
監督の顔色ももちろん見なくなった。コーチになってこそ、そんなものは二の次と分かるのだが、選手たちはなかなかそう行かない。自分のプレーへの評価が気になるのは当然だし、ベンチを見てしまう気持ちも分かる。(もちろん気にしすぎるのはダメな選手だけれど。)当然、コーチになれば監督の顔色よりも見なくてはならないものの数が増え、見ている余裕がないと言うこともできそうだが。

来季は何を見なくなるのか、少し楽しみで、少しさみしい。と時々思う。
一方で、見えるようになったものもある。
例えば、選手の調子だ。単にプレーが良い、悪いだけではない、より深い意味での調子について。毎日グラウンドで選手を見ているからこそ、気づいた発見でもある。
さらに言えばプライベートをピッチに持ち込んでしまう選手もいれば、寝坊してもあっけらかんとしてプレーできちゃう選手もいる。良し悪しではなくて、どの選手にも個性やその人となりが出ているということなのだろう。(この点将棋の駒とは別物なのだが)

年中、選手に向き合っていれば失敗やうまくいかないことは多々ある。
その中でもちろん、私は学生コーチとして接し方や声のかけ方も変えるし、時には気に留めないことも必要なのかもしれないと思って振舞ってきたつもりだ。
迷惑も散々かけた。
でも、いろんな選手がいる中で、名前を呼ばれることだけは、共通して嬉しいのかなと選手を見ていて思う。良いプレーはもちろん、ミスをしたときも名前を呼ぶだけで、頬が緩むこともある。確かに、逆も然りであり、声のトーンやタイミングには細心の注意が肝心なのであるのは間違いない。

はい。結局、何が言いたいかって言うと、人によってモノの見え方は違うってことだ。立場によっても違うし、精神状態によっても違うし、比較する対象が変化しても違う。
モノサシを変えれば、きっと「亀が遅い」と決めつけるのには、まだはやいことに気づくに違いない。ウサギと競争なんかするから、遅いと言われる。

勝ったのは亀だ!と誰かにつっこまれそうだ。
でも、本質はそこじゃない。ここで真に伝えたいのは、モノを見るための眼(モノサシ)はたくさん持った方がいいってこと。誰かの思考を借りることはできても、その人になることはできない。だとしたら、自分が持つモノサシの数を増やしておく必要があると思う。もっと勉強すべきだし、もっと本読むべきだし、もっと多くの人と話してみるべきだと思う。その積み重ねが、大学生活で一番大事なんじゃないかなと、大学4年生の今強く感じている。

ついでに、最後のブログ執筆なので、おこがませながら、最後のお願いをしておこう。
ここまで読んでくれた人にお手数だが、一番はじめに戻り、空白の後(各段落)の最初の文字だけを抜き出してほしい(最初の文字はわたしはの「わ」)。また新しいこのブログへの見え方があると期待し、それを後輩たちへのエールとして、このブログの締めくくりにしたい。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

次にブログを書くのは、チーム随一のテクニシャン、キムさんこと木村健志です。

《NEXT GAME》
10月28日(日) 関東リーグ戦 第18節 vs東京農業大学
@立正大学グラウンド 11:30キックオフ

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