オフィシャルブログ

延世特集 完結編

2015.12.01

こんにちは。日韓国交正常化50周年に当たる今年、日韓のサッカーを先導してきた4つの私立大学による交流大会が開催されました。慶應のマネ部屋では、来年以降を見据えて3年以下のメンバーで取り組みました。この試合に臨む8名の延世大学校の選手とスタッフは2日前から来日し、計4日間日本に滞在しました。今回は延世特集の締めとして、4日間の様子をお伝えます。

満を持して出迎えに行った来日初日、正装で現れた延世大のメンバーは、体格が大きく迫力があり、コミュニケーションを取るのが少しはばかられました。手元には来日メンバーのリストがあったものの、当然顔と名前が一致する訳もなく、ここから4日間どこまで距離を近付けることが出来るか、期待と不安が入り混じった気持ちでした。下田での合同練習を終えた後、日吉にあるソッカー部員行きつけの定食屋で、延世の選手8名と、合同チームを組む部員8名が一緒に食事を取ったのですが、そこで驚かされたのが出されたキムチ鍋に入れる香辛料の多さでした。僕から見たらもう十分に赤くて辛そうだったキムチ鍋に、「ノースパイシー、ノースパイシー」と言いながら香辛料を加え続ける延世の選手達。あまりの辛さにむせる慶應の部員も多くいましたが、延世の部員もむせていて、笑ってしまいました。食事後はタクシーでホテルに向かって部屋まで送り届け、ほっと一息胸をなで下ろしていていたのですが、それも束の間、延世大のスタッフと食事をしていたOBの方から一本の電話が掛かってきました。「夜食で、選手8人分のハンバーガーセットを買って届けてほしい」。さっきまであの辛いキムチ鍋をモリモリと食べていたじゃないか、と喉元まで上がってきていた声を押し殺し、あくまで延世大はゲストなんだからと自分に言い聞かせて一旦下田に戻りました。その後、購入したハンバーガーのセットを両手に抱えてホテルに向かい、各部屋をノックして配りました。味が濃くないと満足しないんだと感じたので、もちろんフライドポテト用のケチャップは忘れずに入れました。そこでは、セットを受け取ってハグをしてくれる選手もいましたし、延世の応援歌のようなものを教えてくれる選手もいて、ハンバーガーセット8つ分以上の価値がある交流が出来た気がします。

image3
image2

2日目は下田での合同練習の後、南麻布にある韓国大使館にて、大使が大学関係者、各大学選手・スタッフ選手及びOB会幹部を招待したレセプションが開催されました。総勢130名にも及んだこの会でも、やはり出てきた食事の辛さに新鮮さを感じました。延世の選手と一緒にバイキングに並んでいたのですが、辛そうなものを避けていたら、昨日ハンバーガーを届けた時にハグされた選手が、おもむろに僕の皿の上に真っ赤な物を乗せてきました。おい止めてくれ、とは思ったものの、昨日感じていた距離間が着実に近付いていることを実感出来て嬉しく思いました。その後4大学の部歌や校歌を歌ったのですが、延世大の歌は昨日僕に教えてくれたもので、合点がいきました。延世留学を経験した慶應の選手の中には、この歌を歌える選手がいて驚きました。試合に備えてホテルに戻る目黒線の中では、その歌を覚えるまで教えてもらったり、武蔵小杉で降りるまでは会話が途切れませんでした。言葉が通じなくとも、心を通じ合わせることが出来、とても感慨深かったです。

image4

 

 

 

 

 

 

 

 

試合の当日の3日目。4大学交流戦を開催するにうってつけの快晴に恵まれ、多くの方に会場までお越しいただきました。僕自身、ピッチの上で国歌を聞いたことなどもちろんなく、2ヶ月ほど前からこの日の為に準備してきたのだと思うと、鳥肌が立ちました。試合では、即席のチームとは思えないようなパス回しや、韓国人選手のフィジカルの強さ、また延世と高麗の選手の激しい「削り合い」があり、普段とは全く異なる雰囲気を感じました。試合こそ負けてしまいましたが、来日してからずっと関わっている延世の選手のプレーを見て感じるものがありましたし、サッカーという共通言語で確実に繋がり合っている慶應と延世、早稲田と高麗を見て心が動かされました。この日の試合後は、目黒のとんかつ屋で食事を取り、親睦を深めました。
PB290012PB290007PB290003

 

気が付けば、最終日の4日目。ほぼ全員の延世大の選手と触れ合うことが出来、想像以上の3日間を過ごせました。見送りに行った選手には疲れた表情も見受けられましたが、手土産を渡すと笑顔で受け取ってくれました。恐らく「来年はこっちに来いよ」というようなニュアンスのことを言ってくれたと思うのですが、それを聞いた時には、これまでの応対が報われたような気がして、とても嬉しかったです。延世大が帰国した後、これまでの忙しさがなくなり、どこか寂しく思う自分がいました。それだけ、今回のプロジェクトに関わることが出来たのだと思っています。チャンスがあれば、来年は是非、延世遠征に帯同したいと思っています。
image1

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、このプロジェクトは早慶両校OBの方と早稲田ア式のマネージャーの力無くしては実現するものではありませんでした。会場を抑えるところから、延世大とのやり取りまで、至れり尽くせりやっていただいた気がしています。3年以下の体制で臨んだマネ部屋としても多くの課題が見つかり、収穫もありました。今回分かったこれらの事柄ときちんと向き合い、改善していきます。お世話になった皆様に、この場をお借りして御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。

文責:駒野誠一

≪NEXT GAME≫
第64回全日本大学サッカー選手権大会
12月10日(木) vs(大阪体育大学vsIPU・環太平洋大学)の勝者 13:30kickoff @江戸川区陸上競技場

記事一覧

月別アーカイブ