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ワールドカップに想う(石出大地)

2014.06.20

石出こんにちは。法学部政治学科2年石出大地と申します。

いよいよW杯ブラジル大会が始まりました。僕は毎日、胸の高鳴る思いで過ごしていますが、普段サッカーにあまり関心のない方々も、この期間は、日本代表の選手たちに熱い視線を注ぎ心からの声援を送っていることと思います。

大学の講義で、ナショナルアイデンティティについて学びました。ナショナルアイデンティティとは、このサッカーのW杯にみられるように、スポーツを通して自分たちの帰属する国家やアイデンティティを確認すること、W杯に魅了させられる日本国民の盛り上がりはナショナリズムの現れの典型だと考えます。また、教授が「慶應義塾大学出身者はとても愛校心が強い傾向にあるが、自分の学校を出れば誰もが愛着を持つわけではない」と仰っていたことがとても印象に残りました。僕は、まさに、慶應義塾には、母校に対する特別な思いや感情を持ち、ナショナルアイデンティティというようなものが存在すると思いました。では、なぜそのような思いが生まれるのでしょうか。
それは、慶應義塾においては〈大切にしていることは何か〉〈誇りに思うことは何か〉〈自分は何に帰属し何者なのか〉というアイデンティティの確認がしっかりととれているからだと考えます。慶應義塾体育会という属性として考えたときに、僕は、その一員であることを誇りに思っております。体育会の持つ存在意義と役割に深い感銘を受けています。それは、清家塾長のお言葉にあります。

「体育会の各部は日々勝利を目指して活動していると思います。それはとても大切なことです。ただし目的は勝利そのものではありません。勝利自体が目的ならば、いわゆる即戦力だけを集め、部活動に専念させるといった方針が良いかもしれません。しかし慶應義塾体育会はそのような道は歩んできませんでした。未経験の者にも広く門戸を広げ、部活動と学業の両立という制約の中で、勝利を求めて努力してきました。私たちは塾生の長い人生に責任を追っているのですから、すぐに役に立つかもしれないが、すぐに陳腐化してしまうような技術や知識を身につけるためだけに貴重な学生時代を費やしてほしくありません。長い人生において真に役立つ基盤をしっかりと身に付けてほしいのです。」※『體育會誌』復刊62号(平成24年)2~3頁、巻頭言 学ぶ機会としての体育会 清家篤慶應義塾長・体育会会長の執筆より引用

さらに塾長は、一生をスポーツ選手として活躍していける人はわずかであり、多くの部員にとって、スポーツ選手としての技能、能力そのものは人生において陳腐化してしまうけれど、体育会活動で得られる最大のものは、けして陳腐化することのない能力だとおっしゃっています。慶應義塾の祖である福澤先生は自分の頭で考えることのできる独立自尊の精神を掲げ建学されました。清家塾長のお言葉の「陳腐化しない能力」とは、学業との両立、広く門戸を開放し才能に恵まれた部員ばかりではないという制約の中で勝利を目指すことを理想とし、その為には何をすれば良いのか、自分の頭で考える力を養う学びの場としての存在でもあるということだと考えますが、これは、まさに独立自尊を持って養われる能力だと思います。

そして慶應義塾体育会ソッカー部においても、まさにこの状況下で、学生が主体となり、主将、主務をはじめとし「日本一」という目標に部員各自がそれぞれの立場で出来得る勝利への貢献を追求しています。僕は、ソッカー部での皆で積み上げていく4年間の活動こそが「陳腐化しない能力」になると信じています。

さらに慶應義塾から社会に出た後は、先輩方は各分野において時代のリーダ―となり、再び慶應義塾の後輩のために惜しみなくお力を与えてくださいます。僕はソッカー部の活動の一環としてKEIOサッカースクール(幼稚舎生を対象としたサッカー教室)のコーチを担当させていただいておりますが、そこには社会人コーチとして多くの先輩方がいらっしゃいます。社会人コーチの先輩方からは、学生の生活の中だけでは習得することの難しい様々な多くの大切なことを教えていただきます。さらにはソッカー部OBの諸先輩方はいつも現役部員に多大なご支援をくださいます。このように在学中、卒業後と慶應義塾が大切にし、誇りにしていることをしっかりと意識し脈々と受け継がれていくからこそ、慶應義塾には、特別なアイデンティティが形成され、強い愛校心の現れとなるのだと思います。僕は、このような環境でサッカーが出来ることへの感謝を忘れることなく今後も精進していきたいと思います。

7月2日(水)は、慶早戦が行われます。トップの選手達は一年を通した過酷な闘いの中にも、等々力陸上競技場での新しい歴史の幕開けとなる記念すべき慶早戦の為に、この試合にピークをあわせるべく頑張っております。今年の等々力のピッチから4年後、8年後にはW杯のピッチを駆ける選手が現れるのでないかと思います。またピッチには立つことの出来ない者もマネージャーをはじめとし部一丸となって慶早戦を素晴らしいものにしたいと準備しております。当日は一人でも多くの皆様と「慶應愛」を共有できることを楽しみにしています。最後までお読みいただきありがとうございました。

《NEXT GAME》
第19回東京都サッカートーナメント 学生系の部 決勝 vs明治大学
6月21日(土) 15:30kickoff @早稲田大学グラウンド

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