BRBお知らせ

■2014年度東京都1部リーグ カップ戦 vs三菱養和サッカークラブ(2-2(PK9-10)敗退)

2014.11.04

2014/10/19(日) 12:30 KICK OFF

慶應BRB

三菱養和サッカークラブ

2 0 前半 0 2
2 後半 2
9 PK 10
得点者(アシスト者) 54分 慶應BRB 加藤 慧太朗
68分 三菱養和 小泉 亮(湯澤 亮仁)
84分 慶應BRB 加藤 慧太朗(川越 勇治)
90+1分 三菱養和 鹿島 志郎(明田川 翔太)
警告・退場 警告39分 慶應BRB 川越 勇治
警告47分 三菱養和 波多野 龍史
慶應 先発 番号 ポジション 番号 慶應 SUB
小野 真朋 61 GK GK 51 今泉 誠也
筒井 寛樹 22 DF DF 45 長久 徹史
佐潟 隆平 2 DF MF 9 原田 亮
大山 元輝 5 DF MF 49 吉田 航
田中 進吾 19 DF GK 21 藤安 雄治
川越 勇治 24 MF
市川 慎士 8 MF
小坂井 深 17 MF
森田 達見 10 FW
三浦 良介 12 FW
加藤 慧太朗 20 FW
慶應 選手交代 OUT IN OUT IN
61 田中 進吾 原田 亮
90+2 小野 真明 今泉 誠也

戦評

東京都社会人サッカー連盟1部リーグが過熱の坂道を引き返せなくなり、君の言う週休2日制って仕事のことなのチームのことなのと聞き返す必要が出てきた昨今、いよいよ微妙さの粋を極めているのがリーグカップである。リーグ戦をあらかた消化した秋に開催されるこの大会は、その名の通り都1部所属チームによる一発勝負トーナメント戦。もちろん権威満載お墨付きだが、昇格も降格も他大会出場権もなしときて、実質的な優勝ご褒美は試合後のウォータファイトぐらい。いつかテレビで見たよに肩組んでオイオイオイ! なんつって写真撮ったらそれでお終い、ハイ次のグランド利用チームが待ってまーすなんて言われて秋の空。

ここで昔の話を聞きたい御仁はあるか。リーグ戦とリーグカップ戦に今ほどの違いが無かった頃の思い出に付き合う暇はおありか。そもそもリーグカップにはポストシーズンの試合機会確保の意味合いがあり、ゴメン俺欠席、リーグ戦で延び延びにしてた資格試験入れちゃってさ、というようなことは以前から珍しくなかった。違いはただ、根っこで支える、リーグもカップもサッカーはサッカーなんだけどさというおおらかさの度合いである。何しろインターネット以前は、いざ集まってから今日の試合が何かを知るメンバーすら珍しく無かったのだ。仲間と集まって勝負の掛かったボールを蹴って、終わったら軽く飯でも行って、さぁ明日は月曜また頑張りましょう。リーグだろうとカップだろうと何部だろうとお構いなしの永遠ルーティン。社会人サッカーが純粋な週末レジャーだった頃のおとぎ話。まだJが無かったり、あっても目の前の河川敷グランドとは繋がりがイメージできなかった頃の牧歌的な風景。

シーンを現代に。テンポアップだ。東京都社会人サッカー連盟1部リーグカップ1回戦・慶應BRB対三菱養和サッカークラブが行われたのは2014年10月19日。Jリーグ百年構想も19年目の秋である。10から始まったJリーグのチーム数は既に52(トランプを作るなら今だ)。河川敷クラブのお仲間だったFC町田までその列に加わった。もしや俺達のこの道も。毎年二月に選手証写真を自撮りして自貼りしてるこの道も、自分達をどこかへ連れていく蜘蛛の糸なのかも。誤解に希望と純情が重なって、今日ごく普通のサラリーマンは、地平線の彼方にJの文字を見立てて都リーグを戦う。翌々年のCWCを夢想して東京カップに臨む。思いが遠くてでかい分、犠牲は厭わない。「絶対昇格」と自室に掲げ、仕事も家庭も袖にして90分走り狂う週末。往年の「試合後に美味しいビールを飲みましょう!」に出る幕はない。

さらにシーンを絞る。慶應BRB試合前集合。いつもなら舌をはぁはぁと付きだして、さぁカントク今日も飛びっ切りのアドレナリンをインジェクションして下さいよと、おねだり駄犬モードも全開、ミーティング部屋の床によだれがしたたり落ちるところである。しかし揃ったのは妙に折り合いが付いてしまった顔つき。カントク大丈夫っすよ。僕等も一応大学がチーム名に入ってるチーム。皆まで言わないでつかぁさい。もちろん試合は90分きっちりやります。カントクの顔に泥は塗りません。でもリーグ戦と同じ武者震いは出ませんそこだけ勘弁して下さい。以上、そもそも監督がリーグ最終戦不始末による出場停止で本日欠席の中での脳内会話。代行を務めた吉田航総監督が、得意のジェントルマン・トークで社会人サッカーの一期一会ぶりやリーグ戦出場機会なく耐えてきた奴等の今日がその日だとじんわり焚き付けるも、生乾き感は払拭できないままキックオフ。立ち上がりこそ本日主将のMF市川慎士・小坂井深の古参兵二名に加え、草履取りから遂に先発を掴んだDF田中毒蝮進吾らを中心に出足鋭くいくも、ほどなくリーグ戦が不調に終わったチーム同士による、オープンに、気負わず、来季に繋がるサムシングを、という緩やかなテーマがピッチに充満する。こうなるとひっちゃきハードワークが身上のBRBは程よい加減が分からない。一人ひとりは仕事を十全にこなすも、全体としてどうもぴりっとしない、何かこうぐっと来るものがない、イマジネーションが足りない。小さくまとまった若手芸人でも見てるような感想が並ぶ展開の中、固有空間に生きる男・FW加藤慧太朗が持ち味活かし、ゴールの予感が全くしない流れから奮闘2発。しかしその度にスルスルっと追い付かれ、二回戦進出はPK戦に。

さてそのPK戦。試合中から足を痙攣させていた相手GKが、騙し騙しでゴールマウスに立つも守備範囲は明らかに狭く、BRBはそりゃそうでしょと次々キック成功。一方の三菱養和もさすがのクラブ育ちのキック精度で双方失敗の無いまま10人目。先攻の三菱養和がまたも決めたところで、ついに相手GKは両足痙攣で自力歩行すら出来ない状態に。治療むなしく既に蹴り終えたフィールドプレーヤーとGKとしての役割を交代。PK中の交代自体が聞いたことない話に加え、さっきまでGKだった彼、まだ地面でもだえてるんですけどこの後11人目としてキッカーの順が回ってきたらPK蹴れるの蹴るのどうやって蹴るのという雑念が水を差す。この間PKスポットには本日殊勲の加藤。治療含めて5分ほど放っておかれた上、外せば負け、決めればまぁどう考えても勝ちだろという、おそらく人類PK史上初の椿事。加藤本人にとっては気持ちの維持が難しい局面だったが、あいつに限ってはそういう細やかな神経は無い、あっても気付くのは五分後ぐらいだろとベンチは静観。果たして加藤、眉根一つ動かさないまま勢いよく助走開始。満身の力を込めたボールはカ・ト・ウ・ケイタロー、でーす!! と豪速ロケットファイア。軌道はPK戦というちんけな概念とクロスバーを遙か越え、一直線に後ろの金網へガシャーン。ポトッ、コロコロコローと転がって止まれば慶應BRBの2014年公式戦は全て終了秋の空。

写真

Rocket_Fire

ゴールと金網と秋の空。
2014年の慶應BRB活動へのご声援に感謝申し上げます。